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狂32 ページ36

Noside


ル「…はいっ、終わりー!!」


とても嬉しそうに、安堵した様に、

彼女は笑ってそう言った。


そして、先刻の元町医者と名乗る男の方に

向き直った。



ル「それでー!おじさまはー!如何するのー?」


態とらしく、子供の様に、語り掛ける。



萎んだ唯の元町医者と思い込み、


此奴なんかが、勝てる訳が無いと思い込み、


人虎が、中島敦が、彼女がーーーーーーー。



出て来れる筈が無いと、思い込んで。



?「…やってみるかね?」


其れは唐突に訪れた。



唯の元町医者と名乗った筈の男が、


急に豹変した。



ル「…えっ、な、何よ…之…動けない…!」


彼女は誰に異能を掛けられた訳でも無かった。


唯、



殺気をぶつけられたのだった。


其れに気付いて冷や汗が止まらなくなる。



ル「…っ」


体が震える。


と。





?「君の敗因は【思い込んだ】事だ」




ル「…な、何を…?」




其の時其の男の掌に淡い緑色の雪が舞い降りた。




ハッと何かに気付いて彼女が振り向く。




後ろの確り閉まった筈の扉が上書きされていた様に消えていく。



代わりに開いた儘の扉が現れ、


身体中を掴まれている中島敦が



虎化して其の腕力と脚力だけで引きずり込む力に逆らっていた。



ル「…なっ?!」



動揺する彼女を尻目に中島敦が空で手を引っ張る。




と同時に彼女も引っ張られる。



ル「…?!!」



今度は彼女の身体にリボンが現れる。



引っ張られて彼女の身体が宙に浮いた。





ルーシーside




完全に思い込んでいた…?



私はあの子も捕まえた。


虎も捕まえた。



完璧だった筈だった。



何時から?



そう言えばあの子捕まえた時…から…?



1度…異能をかけ、られ…て…?



放心し思わず無言になる。



が直ぐに、



敦「…今直ぐ皆を解放しろ…!



じゃないとこの手を離す…!!」



ル「…っ!!!」



図星をつかれて動揺する。



敦「…時間が無い…!もう手を離すよ…」



ル「っ!!」



止めて!!!止めて!!


私は…!!もう1人になりたくない…!!!




ル「嫌ァァァァァァァァァァァ!!」




私の声だけがこだまして、



私と人虎が扉の中に落ちていくーーーーーーーーーーー。




閉まるーーーーーーーーーーー!



嫌ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!




敦side



敦「はっ!」



気が付くと僕や他の人達全員が交差点に投げ出されていた。

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花コム( ゚Д゚) - 柏村葬さん:へぇ!そ、そうだったんですね…漫画持ってないので知りませんでした…申し訳無いです… (2019年3月5日 8時) (レス) id: bbf7a999fb (このIDを非表示/違反報告)
柏村葬(プロフ) - 狂16ですが、漫画が原作なので漫画を先にした方が良いと思います。漫画とアニメでは全然違いますから。 (2019年2月25日 0時) (レス) id: 67a0056d03 (このIDを非表示/違反報告)
桜匁 - 作品、拝見しましたー! 文章にから場面の様子がしっかりと分かり、素敵な小説だと思います! ヤンデレ中也さん…ですか… なんかいいですね!!← これからもお体に気をつけて更新頑張ってくださいね。応援しています!(*≧∀≦*) (2018年12月8日 20時) (レス) id: 58c26fa576 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花コム( ゚Д゚) | 作成日時:2018年9月10日 12時

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