針仕事 廿壱 真逆真逆 ページ21
「ありがとうございます!家宝にします!!」
「喜んでもらえてよかったのである……!」
「キキッ!」
真逆……真逆あのエドガー・アラン・ポオ先生にお会いできるなんて!!
あぁ、もっと良い袴にすればよかったです!一寸買出しに出かけるだけだからって仕事着なんて!!
「……タマノイ?如何したであるか?」
「い、いえ!なんでもありません!!」
改めて自分の服装を悔やむ。せめて卸したてのものにすればよかったです……!
「た、タマノイ。またカールが……」
「わ、こら、登ってこないで……くすぐったいです」
カール?と呼ばれるアライグマが、私の着物に後ろ足を引っ掛けて肩まで登ってくる。
「ほら、カール。ご主人はそっちですよ」
「キッ」
「す、すまないのである……」
大人しくカールはエドガー・アラン・ポオ先生の膝から肩に器用に登った。可愛らしい泣き声を上げ、ご主人である先生にじゃれている姿はなんとも可愛らしいです。
「あ、あのタマノイ……サインの見返り……と云っては汚いかもしれないが、一つ、我輩の頼みも聞いていただけないだろうか?」
「先生の……頼み、でございますか?」
口ごもっていた先生が、意を決したように口を開く。
「先生じゃなくて、エドガーと呼んでほしい。我輩もタマノイではなくAと呼ばせてもらいたい」
「わ……私なんかが……先生を……お名前で?」
「そうである。仕事仲間はポオと呼ぶが、Aは特別である。是非、エドガーと呼んでほしい」
「エドガー……さま」
「さ、さまはいらない!エドガーで良いのである!」
「そ、そう云うわけには参りません!」
やいのやいの言い合いした後、「エドガーさん」でお互い納得しました。
「それでは……今度は、仕立ての依頼として伺わせてもらっても良いであるか?」
「はい!お待ちしております!!」
エドガーさんは嬉しそうに(前髪で表情は少しわかりにくいですが)微笑んで、カールと共にお店を後にされました。
バレンティーノさんのリクエストで、エドガー・アラン・ポオと玉乃衣でした!!今後も登場を匂わせてみましたが、いかがでしょうか!!!??
またのリクエストお待ちしてます!
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