狗巻と猫巻【狗巻棘】

過去編 ページ2

猫父「羽叶、出かけるぞ」

「どこ行くの？」

猫父「羽叶の許嫁に会いに行くんだ。」

「いいなずけぇ？」

そう言って連れて来られたのは自分の家の倍大きい豪邸だった。

狗母「ようこそいらっしゃいました猫巻さん。」

猫父「お出迎えどうもありがとうございます。狗巻さん。」

狗母「息子ならこちらで御座います。」

猫父「ご案内までありがとうございます。ほら行くぞ羽叶。」

「うん」コクリ

父親についていった先に有ったのは大きな部屋だった。

猫父「羽叶。ほら扉を開けて。」

「分かった！」

ガチャ。と扉を開けると、そこにいたのは、クリーム色の髪と、紫色の目を持つ男の子だった。

「お父さん？」

猫父「この子が羽叶の許嫁だぞ。お父さんは、外にいるから二人で話してきな？」

「うん、、、、、。」

猫父「じゃあ、後でな。」

ガチャ。羽叶の支えとなっていた、父親は外へ行ってしまった。

「あ、、あの！こんにちは。猫巻羽叶です。」

棘「、、、、、、。僕は狗巻棘。」

二人の間に静寂が訪れる。

「な、、なんで話さないの？」

棘「、、、僕が話したらみんな呪われるから、、、」ボソッ

「？」

棘「僕が話したらみんな呪われるから‼」

「！！大丈夫だよ、私は呪われないから。」

棘「本当？」

「本当だよ。」

棘「ねぇねぇ！遊ぼう？」

「うん！」

そして夕刻。

猫父「羽叶ーそろそろ帰るぞー」

「はーい！」

棘「また来てくれる？」

「もちろん！」

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