６７．見られた ページ8
見られた
見られちゃった
肩の傷も、お腹の傷も
醜い色をした右目も
力も使った
クロームさんなら気づいたはず
ただの幻術じゃないって
あまりにも強すぎる幻術だって
ｴﾘｵ「……お兄ちゃんｯｯ」
どうしよう
どうしよう！
幻術の解き方が分からないよ！！！
このままじゃ本当に……消えちゃう！！
「うわっ、なんで濡れてんの？！だ、誰かいる？！」
ボンゴレ１０代目……？
ｴﾘｵ「……」ｸﾞｽｯ
ツナ「ど、どこ？」
は……鼻水のバカぁあああ
ｴﾘｵ「こ……ここにいます」
ツナ「え！？」
ｴﾘｵ「ごめんなさい。私の幻術強くて……制御できなくて……ｯｯ」
ツナ「わ、分かった。クローム呼んで来ればいいかな？術師だし」
立ち上がって去ろうとする、ボンゴレ１０代目
やだ…だめ……行かないで！
ｸﾞｲｯ
ｴﾘｵ「行かないでください！……一人に、しないで」ﾎﾟﾛ…
ﾎﾟﾀ… ﾎﾟﾀﾀ
涙…、止まらない
ｴﾘｵ「すぐに、抑えますから……少しだけ…」
ツナ「いいですよ」
ｴﾘｵ「え…」
１０代目ボスはその場に座って、私の手を握ってくれた
見えてないから恐る恐るだったけど、しっかりと握ってくれる
……温かい
まだ数回しか会っていないのに、この人は不思議です
温かくて、全てを包み込んでくれる気がする
実際、この人に救われてるんだけど……
ｴﾘｵ「すぅーー…、はぁーー…」
心を落ち着かせて
集中して
大丈夫、大丈夫…
.
続く (更新停止中)
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作者名：ロギ | 作成日時：2015年8月17日 17時
