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〜瑞希side〜
瑞希「お待たせA〜、電話終わったよ〜…って、あれ?」
先輩との電話が終わり、振り向くとそこにAは居なかった。
どこ行ったんだろう…何か買いに行ったのかな。
「気色わりぃ!!」
瑞希「! 何?」
コンビニの中で聞こえたのは男の人の怒声。
その声は飲み物を売ってる所から聞こえてきた。
……まさか。
男「お前無表情過ぎて気味悪いんだよ!!
人間なら誰だってもうちょっと笑うぞ、なぁ?」
『…すみません』
男「声もちっちぇーのかよ、ったく気味悪っ!」
瑞希「…A?」
俯いて謝罪するAと、それに怒鳴る男。
状況はよく分かんない…けど、
とにかく助けないとやばいよね…?
瑞希「…っA…!」
─── あれ?
名前は呼べた、のに。
何で?
脚が、動いてくれない…?
何より動くはずの脚がずっと震えてる。
何で、急に……。
Aがクラスメイト達にいじめられてる時は、
思いっ切り言ってやれたのに……。
男「こんなんじゃ友達も居なそうだなぁ。
…あ、居るって言ってたっけな?
いやー、失望すると思うぜぇ?」
友達?
もしかして…ボク達関係、なのかな。
なら、尚更…!
【怖い】
無理だ、脚が全然動かない。
騒ぎを聞いた店員さんもこっちに視線を向けている。
何で「怖い」って思うの…早く、助けなきゃ、なのに…!
瑞希『 Aは、ボクと先輩と同じ臆病だから!』
前、自分の言った言葉を思い出す。
何言ってんだろ…ボク。
本当に臆病なのは、ボク1人だけだったじゃん。
ただ、もう1人になるのは嫌だから…無理矢理2人を
一緒にして……。
「大丈夫かい? 瑞希くん」
瑞希「……先輩?」
ボクの肩に手を置いて、そっと引き寄せたのは先輩だった。
良かった…間に合ってくれたんだ…。
瑞希「先輩、Aを……」
類「ああ、分かってるよ。 後は任せて欲しいな」
Aと男の人の方へ向かった先輩を見て、胸をなでおろした。
…何で、先輩が来て、Aを助けてくれるって分かった瞬間、
ボクは安心してんだろ。
Aも、先輩も、変わってきてるのに…。
ボクだけ、変われてない。
類「先程の言葉は、僕に向けても言えますか?」
『…神代先ぱ…』
Aが途中で言葉を失った。
少しこちらを向いた先輩の顔を見て、ボクは顔を逸らした。
恐ろしいほどの、無表情だった。
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ramune(プロフ) - 空無さん» こちらこそ感謝です! (8月18日 8時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
空無(プロフ) - 続編感謝です! (8月18日 8時) (レス) id: ce1eb79c94 (このIDを非表示/違反報告)
ramune(プロフ) - 廻慧さん» ありがとうございます〜!!!同じ受験生でしたか!!ほんと勉強しなさ過ぎて私はやばいです……笑 心強いです、一緒に頑張りましょう!! (8月18日 8時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
廻慧 - 続編おめでとうございます!私も受験生なのでお互いに頑張りましょう! (8月18日 8時) (レス) @page46 id: 6c38b128dd (このIDを非表示/違反報告)
ramune(プロフ) - さふゆわさん» さゆふわ様〜!ありがとうございます〜!!続編今日作りますね!!!お楽しみに! (8月18日 7時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ramune | 作成日時:2022年7月17日 21時