No.2 ページ4
仮面を被った男に馬車で誘拐された＿＿
なんて、元の世界で話したとして田中(間違えた山田だ)も絶対信じてくれない。
分かってくれるのは、お兄様くらいだろうな。
『……学校？』
見たこともないほど大きなその建物は、一体何回建てのマンションと同じ高さだろうか。
纏うオーラが何故か真っ黒で、少しビクリと肩を揺らした。
ｸﾛｳﾘｰ「さ、入ってください！」
『へ？』
この建物に入れ、と？
冗談じゃない、何が起こるか予測不能な場所にいたくない。人は未知のものを恐れる、何が起こるか分からない場所は最大の恐怖でしかない。
『………』
周りを見渡すと男子生徒ばかりだ。
予測するに、此処は男子校。私がいていい場所じゃない。
『あの、クロウリーさん』
ｸﾛｳﾘｰ「はい！何ですか？」
『私、女子なんですけど…。此処男子校ですよね？』
ｸﾛｳﾘｰ「ご心配なく！確かに男子校の生徒は女子に飢えているかもしれませんが、私が守って差し上げます！私、優しいので」
何がご心配なくだ、心配しかない。
それに本当に優しいのなら私を今すぐ元の場所に戻していただきたい。
喋る鏡「汝の名を告げよ」
『…佐々木Aです』
喋る鏡「A…汝の魂の形は」
「分からぬ」
ｸﾛｳﾘｰ「何ですって！？」
『でしょうね』
喋る上に火を放つ猫、仮面を被った怪しい男性、喋る鏡。
考えられるのは"魔法"が使える世界。
だとすれば『魂の形』は使える魔法によって分かるということ。すなわち魔法の使えない私は不明ということだ。
ｸﾛｳﾘｰ「ありえない！魔法を使えない人間を馬車が迎えにいくなんて…！」
此方からすれば其方がありえない。
いきなり知らない所に連れてこられてまるで"役立たず"と言わんばかりの言葉をぶつけらた。
前世でそうとうの悪行をしていなければそこまで酷い扱いも受けないと思う。
見に覚えが何もない
"あれ"は愛故なんだから。
大好きな人の笑顔を守るために、必要なことなんだから
続く (更新停止中)
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ラム - 面白い続きが気になる (2020年6月1日 12時) (
レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく。(プロフ) - ドンピシャな作品に出会ってしまったわ…逆ハー愛されもの大好きなので嬉しいです…イシダイ先生と学園長も選択肢に入っていて打ちひしがれております()大変かと思いますが更新頑張ってください~！ (2020年5月29日 16時) (レス) id: 0c3a5702d9 (このIDを非表示/違反報告)
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