戦国武将？ラッパー？美形なのは分かったのでお帰りください

26話(〃)【優越感】閲覧注意 ページ33

貴『複数人におかされることもあって、慣らされずにされることもあって…何のために生きてるのか、分かりませんでした』


寂「その、…妊娠とかは、大丈夫だったんですか？」


そんな輩が、ゴムをつけるとは思えない。
何度も中に出された可能性が高い


貴『はらんだら、堕ろさせるって言われてました…。最早人権すらない、欲を晴らすためのただのオモチャ』


寂「…」


酷すぎる、あまりにも悲惨すぎる

初めて彼女に会った時から、感じていた大人びた感覚。

こんな過去を送っていれば、大人びてしまうに決まっている


貴『暴力も当たり前で、今が何時なのかすら分からなくて』


『運が良かったのか、はらむことはなかったですけどね』


寂「Aさん、一つ聞きますが」


「貴方にとって、愛とは何ですか？」


貴『愛、ですか？』


寂「はい、その愛です」


貴『…分からないです、ごめんなさい』


寂「そうですか…」


貴『あの、お婆様のお知り合いなんですよね…？』


寂「はい、そうです」


設定をすっかり忘れていた。


貴『お婆様がら…五年前に亡くなったのは知ってます、か？』


寂「亡くなっていたんですね…」


貴『はい…ごめんなさい』


寂「Aさんが謝ることじゃないですよ。」


貴『……』


寂「暫く、寝ますか？ベッド借りても大丈夫ですよ」


貴『じゃあ、…お言葉に甘えて』


寂「お休みなさい」


貴『お休みなさい…』


すぅすぅと眠る彼女を見ながら、思わず笑みを溢した。


不謹慎かもしれない。


しかし、いつも明るく笑顔な彼女の過去を知っているのが自分だけだと言うことに優越感を覚えた。


寂「貴方は、愛されてますよ」


たくさんの人に、ね


貴方のこれからが、幸せでありますように

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