Another Story 1.7 ページ41
イジェノはAを諦めたんだろう、そう思った。
Aを軽蔑するような目付き、お前呼び。
だからきっともう大丈夫だって安心した。
だけど次の日、事態は思ったより深刻だったことに気づいた。
「あの子でしょ、ジェノ君と付き合ってたのにドンヒョク君に二股かけてたの。
…信じられない。」
「大人しそうな顔してびっちかよ。
最低…。」
「…でも、ドンヒョク君に脅されてるって噂もあるよ。」
学校に来ると、俺とAを見る周囲の視線は大きく変わった。
俺達を見ながらヒソヒソと噂話をしたり、Aに聞こえるように悪口を言ったり。
…きっと、イジェノがやったに違いなかった。
「A、俺がついてるからな。」
そう言ってAの手を引くと、周りはまた更にざわざわする。
いちいち嘘の噂話を否定する気はないけど、Aはもうイジェノのものじゃないってことは言いたかった。
「…二股女。」
教室に入る前、隣のクラスの女が3人目の前に現れた。
Aを隠すように立つと、そいつらはフッと笑う。
「ジェノも本当見る目ないよね。
あんたみたいな女好きになるとか。」
「…。」
「ドンヒョク君もこいつに騙されてたりして。」
何も知らないくせに、こうやってAを傷つけるのは本当にイラつく。
全部イジェノが悪いのに、Aがまた苦しまなきゃいけない。
「黙っとけよクソ女。
俺が先にAに手出したんだよ。」
「…
は？」
「別に俺は騙されてない。
自分の意思でAの側にいるだけ。」
俺がそう言うと、女達は黙った。
周りもシーンとして俺達を見つめる。
教室に入ると、いつも話かけてくる奴らは、俺達をただ見てくるだけで何も言ってこなかった。
…周りから人はいなくなったけど、Aは俺を好きでいてくれてる。
その事実だけで、俺は幸せだった。
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ナギ(プロフ) - とても面白かったです！でも恐いです笑ロンジュンが一番気の毒ですね……新しい作品もお待ちしております。 (2023年3月29日 16時) (
レス) @page50 id: b8f2817426 (このIDを非表示/違反報告)
XLR7CMroSzOYUFU(プロフ) - 最高でしたありがとうございました (2022年8月3日 16時) (レス) @page50 id: 58b6c00705 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に面白い作品に出会えて嬉しい限りです！ケーキのくだり、めっちゃ鳥肌たちました… (2022年6月24日 17時) (レス) @page50 id: 00b56992b8 (このIDを非表示/違反報告)
alone99(プロフ) - いや、最後鳥肌…完結おめでとうございます！ (2022年6月24日 14時) (レス) @page50 id: 7bd05b70b6 (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - 完結おめでとうございます！いやか､最後の最後まで…まさか過ぎました…！！とても素敵なお話でした！ (2022年6月23日 21時) (レス) @page50 id: 7509578280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：世莉 | 作成日時：2022年4月1日 22時
