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TN「はじめまして。キミがAちゃんだよね？」
「えっ…」
ジャニに言われた通り、姿を現すのかどうかすら分からない彼のことを、バーカウンターで待ち続けていた。
背後からその軽やかな声が降りかかった時、
そしてゆっくりと振り向いた時
…私はらしくもなく、言葉を失った。
JO「お疲れ。ちゃんと来たんだな」
TN「ジャニヒョンに会いたかったから。それに、気になったんだもん。ジャニヒョンが言ってたのがどんなコなのか」
鼻にかかったような、想像よりも高い声。
躊躇うことなく私の隣の席に座り、その瞬間にアルマーニの香りがふわりと広がる。
彼は私をちらりと一瞥すると、まるで品定めをするように頭からつま先までを眺める。
猫のように吊り上がった瞳、その瞼には宝石のようなラメが輝いている。
誰かに対してこんなにも緊張して、全身が硬直するなんて。
数年ぶりに感じる胸の高鳴り。
…もっと彼に、見つめられていたい。
無邪気な印象の笑顔から一転、凍てつく針のような眼差しで私をくまなく彼の瞳に収める姿は、
それでもやっぱり溜め息がこぼれるほどに美しかった。
彼は微笑み、私に手を差し伸べる。
…どうやら私はそのお眼鏡に適ったようだ。
TN「テンだよ。よろしくね」
「…テン、さん」
TN「あははっ、さん付けとか敬語とかやめてよ！ボクが認めたコはみんなトモダチだから」
彼の手を握った時、私の手が震えていたことに気付いた。
そんな私を揶揄うような目つきで笑う彼と、握手を交わす。
そんな様子をジャニは苦笑して眺めているようだった。
TN「…聞いてたイメージとはだいぶ違うな」
JO「あはは、多分緊張してるんだよ」
「聞いてたイメージ…？ジャニ、なに変なこと吹き込んだの」
JO「吹き込んでないよ！ただ、かなりやり手で面白い美人がいるって話をしたんだ」
TN「うんうん、だから今日ボクは楽しみにしてたんだ。どんなイヤな女の子が現れるかなって」
「嫌なって… …てか、あの。いつまで握手してるの？」
TN「フフッ、わざとに決まってるじゃん」
彼は頬杖をつきながら勝ち誇ったように微笑んで、握っていた私の手に指を絡めた。
彼の体温が私に絡みつくようだ。
ねっとりと、私を侵していく。
その手で、視線で。
何故かこの瞬間に限って、全身を巡る血の熱さを感じる。
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らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
