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JO「…ほら、やっぱり。Aは絶対惹きつけられると思った」
いつの間にか私の隣に立っていたジャニ。
感心した様子で、彼がステージ脇にはけていく後ろ姿を見守っている。その眼差しはさながら、以前から踊り子の彼を知っているようだった。
「…彼の、名前は」
彼を一目見てから、頭がしきりに痛みを覚えるんだ。
まるで、胸が張り裂けそうだ。
性急な感情が私に襲いかかる。
…彼を知りたい。
私の心はあっという間に彼色で染められた。
JO「ある人は、“ウィチアン・マート”…タイの言葉で、“月のダイヤモンド”。またある人は、“サイアミーズ”… …彼をそう呼ぶ」
「サイアミーズ… …シャム猫？」
JO「そう。…あとでカウンターに顔出せって言ってあるんだ。あいつのことだから来るかどうか分からないけれど、よければAも待っていればいいよ」
ジャニは微笑み、私の肩をぽんと叩いてどこかへ去っていく。
私はまるで呪いでもかけられたかのように、その場から動くことが出来なかった。
再びステージへ視線を戻す。
彼の残した色香は、まだ強烈にそこに漂っていた。
そのつんと尖った鼻先を思い出すだけで、また自分じゃどうしようも出来ない衝動が胸を打つ。
シャム猫のように、高貴で神秘的。
気ままな笑顔、翻弄する眼差し。
その瞳は、月を映したダイヤモンド。
私は彼に、一目で惚れてしまったようだった。
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らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
