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TN side
KN「はぁ〜、お疲れ様！」
HD「疲れたーーー！！」
YY「退勤！退勤！」
LC「Yeahhhhh！！！！！！」
WW「お腹すいた…」
XJ「眠い…」
「クソが…もう朝じゃねぇか…」
TN「テンと見る朝日も悪くないでしょ？♡」
「うん♡」
YY「いや差」
結局夜通し行われたMAMAの撮影。
ボクたちはしっかりイリチルの英雄までをみんなで見守り、退勤する頃にはすっかり朝日が昇っていた。
一度宿舎に帰り、また夜に会場へ戻って授賞式に出席する。
道を走るバンに揺られながら、すっかりへとへとのメンバーたちは、まだ元気なルーカスとヘンドリーに若干キレかけている。ボクは一番後ろの席でそれを微笑ましく見守りながら、もちろん今回も隣に座るAに肩を貸していた。
ステージのためだけに1時間近くかけてコーンロウにしてたA。長い髪をほどいて、疲れきった姿で目を伏せているその姿は、ステージの時とは一変してナチュラルだ。
ボクは微笑み、さりげなく彼女の肩を抱く。
…年末、これから忙しくなるね。
ボクたち頑張ろうねって、今日はお疲れ様だよって、そんな思いを心の中で伝えながら。
Aはそっとボクに身を寄せる。
その小さな温もりが、とっても愛おしいの。
心がじんわり暖かくなる、ってね。
TN「…ホントに頑張ったね、A」
「…」
TN「体調ワルい素振りも見せずに。ミンナ、Aがカッコイイって、すごく褒めてた」
「……テンは気付いてたんだ」
TN「当たり前じゃん。…キミのコトだもん」
ふふっ、と苦笑いするA。
ボクに甘えたがるように、ボクの手を握った。
ボクはその手を握り返す。
指を絡め、もっと強く握るんだ。
ホントは気付いてた。
ダレも見てない舞台袖や楽屋の隅で、苦しそうなカオをしていた今日のA。
自己管理を徹底しているAが体調を崩すのは、大体女の子の日だけだ。体の当たり前の現象だし、それが定期的に来るってことは健康の証だからいいんだけど、体調不良には抗えないものだよね。
クンも今日はしょっちゅうAを気にかけていた。
カットがかかるたびにAへよく声をかけていたし、その姿を見て他のメンバーもAの異変には気付いていたかもしれない。
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年6月22日 1時
