特別社員は兵庫へ護衛に行く (ページ19)

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護衛12 ページ19

入学式まで。
あと１日＿＿＿＿＿＿。

「ｯ.......なんでｯ....なんでお前とペアなんや！！？角名は！？サムは！？銀はどこやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」

『うるさい』

一年生の教室に鳴り響く声。

それは宮侑の物だった。

一年生一組の教室の机と椅子の用意。

それが僕らの担当。

「ﾁｯ.....ええか！俺は！サムとは違ってチョロｫない！仲良くなんてせんし、食べ物で釣れると思わんことや！！」

『あぁ、そぉーぅ。
別に治は食べ物で釣ってないんだけどねー』

階段でロリ狂に貰った飴食ってたらキラキラした目で見られてたから飴あげたら懐かれたんだよ。

これは僕のせいじゃない。

治のせいだ。(？)

『さぁーて。僕のかわいいかわいい後輩ちゃんの為に準備してやるとするかねぇー。
さぁ、宮......ゆう？あつむ？用意するぞ』

「宮“侑”や。ええ加減覚えろや雌豚」

『お前の目は節穴か？どっからどう見ても絶世の美少女だろ。頭おかしいんじゃねぇの？』

そう言うと侑は嫌そうな呆れてそうな顔をして数秒経ってから。

「うっっっっっっっっわｯ！！？
お前なんか気に入らんと思っとったらあれや！！
どうぞく.....いやあく？」

こう言った。

なんだよ“どうぞくいやあく”って。
意味が分からんわクソ。

『“同族嫌悪(どうぞくけんお)”な。
頭大丈夫？アメリカの病院行く？飛行機貸し切って良い所の病院予約しておくよ？』

「どつきまわすぞクソボケが」

『末代までイビり倒すぞクソ野郎』

「『.........』」

数秒間の沈黙が走った。

その沈黙を破ったのは我等が担任崖端司だった。

「うぉい！！お前ら！！！話してねぇでさっさと仕事しろクソガキ共！！！！」

扉を勢い良く開けてこっちを見てすぐにそう言ってきた。

扉を開ける音はうるせぇし声は大きいしでもう最悪のハーフじゃん。

「『へぇーい』」

いーやぁ、なんであの人僕らが居る場所分かったんだろ。

僕は気になって周りを見渡した。

......お？

扉の向こう側の壁あたりに見覚えのある人影発見。

冷や汗をかいてるのが見えるし見つけた瞬間目をそらして僕に背中を向けた。

黒髪の高身長。

僕の知ってる人間で高身長の黒髪。

そういえばアホ毛も見えたな。

『裏切り者めっ....！！』

「あﾞぁﾞ！角名ぁ！！！」

裏切ったな！！？と侑が叫んだ。
やっぱりコイツうるせぇ。