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橙Side
部屋で勉強をしていると、
めめを送り届けてきた
しょっぴーが帰って来た。
―コンコン
いつもはノックなんてしないくせに
こういう時だけするなんてほんまに狡い。
「…入るよ」
「うん。」
少し気まずくてシャーペンを持つ手を止めずに
返事をするとしょっぴーはベッドに腰掛けた。
「……覚えてる？初めて会った時のこと」
始まったのは昔話だった。
「康二、全然父さんの後ろから出て来なくてさぁ。なんとかこっちを見てもらいたくて必死だったなぁ俺」
「うん…」
「こっち引っ越して来てから体調崩してばっかでさ、学校行きたくないって泣いてたよな」
「うん…」
「あの日からずっと、康二を笑顔にするのは俺だって思ってた。」
「…うん」
「康二を守れるのも俺だけだって思ってた。」
「…うん」
「康二の一番は…っ」
「う、ん…っ」
「ずっ…と…っく……ずっと俺だけって…」
「…っ」
話しながら涙声になっていくしょっぴーにつられて
気付けば俺も一緒に泣いていた。
「康二の一番はずっと俺だけって思ってたけど…っ…違うって知って…っ…俺…目黒に…っ…ひでぇこと言っちゃ…って…」
「うん…」
「ごめん……っ」
「泣かんでよしょっぴー…。俺の一番は確かにめめやけど…。でも、俺の自慢のお兄ちゃんはしょっぴーしかおらん。守ってくれるんはしょっぴーだけやで」
立ち上がり、
俯いて涙をこぼす
しょっぴーに抱き着く。
一番安心する場所と香りに涙が止まらない…。
「康二…っ」
「しょっぴ…」
「こんなお兄ちゃんでごめんな…」
「…最高なお兄ちゃんやん、ばか」
「……目黒とお幸せにな」
目を真っ赤にしたしょっぴーが、
すごく綺麗に笑う。
それを見て胸が温かくなった。
「ありがと。」
「付き合うんだったら最後まで責任取れよ？あいつのこと手放したら許さねぇから」
「？」
「あんまり不安にさせんなよ、可愛い恋人を」
「…それ、自分と重ねてるやろ？」
「ちげぇよ。俺は別に不安なんかねぇし。涼太が俺を捨てるわけねえじゃん」
自信満々に答えるしょっぴーに
さっきの舘さんの言葉が重なる。
信頼し合っている二人はこんなにも強いのかと、
身近に素敵なカップルのお手本がいて
とても心強いなと思った。
・
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真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました！ (2020年12月14日 0時) (
レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 楽しみにしてます！ありがとうございます！ (2020年12月13日 19時) (レス) id: 471bec5651 (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - テンプレ返信ごめんなさい… (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» コメントありがとうございます！Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。０時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - トマト鍋さん» コメントありがとうございます！Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。０時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 17時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真夏野スピカ
| 作成日時：2020年11月13日 19時
