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赤Side
「めめ大丈夫かなぁ」
「大丈夫だよ(どうせ翔太が負けるはず)」
二人で歩いているとまだ目黒のことが心配らしい康二は
ずっと浮かない表情をしていて。
安心させるように大丈夫と呟く。
「なんか初めてだよね、こうやって康二と二人で帰るの」
「うん」
「いつも翔太と目黒が一緒だったもんね」
「うん」
「…認めてもらえて良かったね」
「うん。舘さんもありがとう。俺ら出て行った後多分しょっぴーのこと慰めてくれたやろ?」
「んー…」
俺よりふっかの活躍だったと思うけど
言えるわけもなく濁す。
「康二もさ、大人になったんだね。あんなに小さかったのに(笑)」
「そう?」
「うん。初めて会った時のこと今でも覚えてるよ。翔太の後ろ隠れてさ、ずっとしょっぴーしょっぴーって」
「う…///」
「康二はずっと翔太が守らなきゃいけないと思ってたけど、もう康二には守りたい人が出来たんだもんね。…成長したよね、ほんと」
「うん…。」
昔を思い出しながら話していると
急に康二が俺の腕に絡み付いてきた。
「なに、甘えたいの?」
「んーん。ほら、昔よくさ、しょっぴーが学校休んだ時はこうやって舘さんにくっついてたやん。なんか今それ思い出した」
「あぁ、懐かしいね」
「もう多分、こんなこと出来んやろ?だから、ねっ?」
「翔太と目黒が怒っちゃうもんね(笑)」
少し重い右腕が懐かしい。
「舘さんはさーしょっぴーのどこが好き?」
「ん?」
「知りたい。」
ふと横を見ると真剣な顔。
「全部…じゃ納得しないか。素直な所?あと絶対嘘つかない所、優しい所、可愛い所、ちょっと朝が弱い所、俺を信頼してくれてる所。あと…弟想いな所。」
「…」
「でも一番好きなのは、康二の前では見せない弱くてかっこ悪くて情けない部分を俺にだけ見せてくれる所かな」
そう言うと康二が微笑んだ。
「良かった、舘さんがそういう人で。やっぱしょっぴー見る目あるなぁ?」
「そう?」
「うんっ!俺の知らないしょっぴーを愛してくれてありがとうやで舘さん!」
嬉しそうに笑う康二を見ると
こっちまで幸せな気分になる。
「じゃあさ、康二は?翔太のどこが好き?」
「んー…全部!」
二カッと笑う康二に思わず吹き出す。
それじゃ納得しないって
どうせ分かってるくせに(笑)
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真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 楽しみにしてます!ありがとうございます! (2020年12月13日 19時) (レス) id: 471bec5651 (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - テンプレ返信ごめんなさい… (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» コメントありがとうございます!Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。0時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - トマト鍋さん» コメントありがとうございます!Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。0時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 17時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真夏野スピカ | 作成日時:2020年11月13日 19時