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赤Side


「あの、翔太くん…」

「うるせぇ話し掛けんな。そもそもてめぇが俺の名前呼ぶな。吐き気する」


沈黙を破ろうとした目黒にかろうじて
涙を堪えている翔太が睨み付けながら
吐き捨てた言葉はあまりにも酷いものだった。

それに怯えた目黒を見て、


「…いい加減にしろよ」


康二が、キレた…


この声の主は誰なのか…

本当に、俺らが知っている
あの康二の喉から出ている声なのだろうか…

そう思ってしまうくらい聞いたことのない低く、
冷たい声だった…


「…は?うるせぇ?話し掛けんな?名前呼ぶな?吐き気する?……何言うとるん?」

「ちょっ…康二…」

「ずいぶんと偉そうなこと言うんやね?しょっぴー」

「…っ」

「もうえぇわ。そんなしょっぴーに認めてもらいたいと少しでも思った俺が馬鹿やった。」

「康二くん…」

「もうどうっでもえぇわ。そもそも高校生にもなって何で兄貴の許可なきゃ恋人の一人も作れへんねん。しょっぴーの許可なんかいらんし勝手にするわ」

「…康二……」

「もう俺、しょっぴーなんかよりめめの方が大事やから。二度とそんな口聞かんでくれん?…吐き気する」


こんな康二、見たことなかった…

淡々と翔太を傷付けていく言葉に思わずこっちまで震えてしまう…


「ちがっ…康二…っ」

「何が違うん。めめを侮辱する奴はたとえしょっぴーでも許さんから俺。…二度とめめに関わらんで?」


翔太を見下ろして睨み付ける康二が
知らない誰かのようで苦しくなる…

こんな康二、俺は知らない…


「行こう、めめ」

「でも…」

「えぇから…」

「あ…」


―バタン


激昂した康二は、いよいよ目黒の手を引っ張って
部屋から出て行ってしまった。

追い掛けたかったけど、
あまりの恐怖に皆が立ち竦む…


「あっ……あ…」


ぱくぱく、口を動かすだけで
何も喋れない翔太が声も出せないままに泣いていた。

いつも笑顔でいつも明るい、
そんな康二の逆鱗に触れてしまったから…


「翔太…」

「りょ、た……っ」


名前を呼ぶと、
翔太は俺にしがみついて声を出して泣き始めた。

普段誰かがいる時は一切触れて来ない翔太が
抱き着いて来るなんて、
相当なダメージを受けたんだなと
こっちまで苦しくなる…

そんな様子を見ている皆の表情も、
とても苦しそうだった…





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真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました! (2020年12月14日 0時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 楽しみにしてます!ありがとうございます! (2020年12月13日 19時) (レス) id: 471bec5651 (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - テンプレ返信ごめんなさい… (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» コメントありがとうございます!Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。0時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - トマト鍋さん» コメントありがとうございます!Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。0時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 17時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真夏野スピカ | 作成日時:2020年11月13日 19時

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