初恋のはなし 2 (ページ48)

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拳さんに会いたい。
会って、名前呼んでもらいたい。
ぎゅってして、キスしたい。
拳さん…拳さん…っ…ちゃんと反省したから…ちゃんとごめんなさいできるから…、どうしたら会ってくれますか？

返事がないの分かってるけど、約束通り、『ただいまバイトから帰りました』って一応LINEをする。
もちろん返事はないし、既読にもならない。
LINEも見たくないほど、怒ってるの？
クリスマスなんてもってのほか、もうずっと一緒にいられないってこと、なの？

家に帰ってくると、我慢出来なくなっちゃって、もう涙が枯れるほど泣いて泣いて、疲れてるはずなのに眠れなくて…長い長い夜が過ぎていった。

『…A、ほんとに大丈夫？顔色悪いよ？』
『…心配かけてごめんね』

まゆこちゃんとまきちゃんとの恒例の学食タイムでも、なかなか食べ物が喉を通らなくて、一応小さなパンを1つ買ったけど、それすらも食べきることができない。

拳さんと喧嘩してからついに5日たっていて、相変わらず拳さんからの連絡はないし、最近はLINEするのも怖くなっちゃって、出来てないの。
拳さんに会いたくて堪らないはずなのに、今は会うのが怖い。
会ったら…きっと別れ話、されちゃう。
そしたら、多分1年は立ち直れないと思う。

『…A、ちゃんと1回会って話し合った方がいいんじゃない？』
『そうそう。Aだって、悪いところあったならちゃんと謝ればいいわけだし。福良さん、反省するまで会わないって言ったんでしょ？裏を返せば、反省すればいいんだよ』
『…もう…いっぱい反省…したよ。でも…会うの…怖いっ…』
『そんなこと言っててもはじまらないでしょ？それに、もう2日後にはクリスマスなんだよ？クリスマス、一緒に過ごしたくないの？』
『…過ごしたいよぉ…』
『だったら！尚更、早く仲直りしなきゃ』
『…仲直り…出来なかったら…どうしよう…』
『大丈夫！！出来るよ！』
『…2人とも…ありがとう。』

いつも嫌な顔せずに、話を聞いてくれて、アドバイスもくれて、2人には感謝しかない。

今日はあと一限だけだし、バイトもないなら、気晴らしにどっか遊びにいくー？なんて盛り上がっていると、あ、スマホが震えている。
メールを見てみると…。