110 ページ20
随分と見慣れた城の中を歩く
数週間ぶりのそこはこんな状況であっても少し懐かしく思えた
「さっきのしんぺい神様の言葉、一体どういう意味だったんだ...？」
しんぺい神様は先程、ゾムが.....と言いかけた
私が戦場で意識を失う直前、ルノが我々国の最高戦力は既にa国の幹部、と言っていたがまさか.....
そんなことを考えていると、無意識に早歩きになっていた足は既に私を会議室の前まで運んでいた
意を決して会議室の重い扉を開けた
「失礼します」
そこには幹部達が揃っており私が入室しか瞬間、彼らは口を揃えて黙り込んだ
静けさがこの空間を支配する
「嗚呼A。ようやく来たか」
「グルッペン様。何故私を呼び出したのです？」
するとグルッペン様は不敵な笑みを浮かべた
「突然だが.....A、我々国の幹部に戻る気はないか？」
「...はは、これはまた随分なお誘いですね。幹部になど戻る訳がないでしょう」
同じく不敵な笑みを浮かべて言葉を返せばグルッペン様は瞳を暗く濁らせた
「断る...か。まぁ予想通りの反応だ。だがお前は必ず幹部に戻る」
グルッペン様は両肘を付きこちらを見据えた
「とりあえず現在の我々国の状況について聞いてくれ」
そう言ってグルッペン様は話し始めた
「我々国対a国の戦争は初の引き分けで終わった。しかもたった1日で終戦。そして今の我々国の状況は最悪だ。何故ならA、そして"裏切り者"のノエルの二名を除く計十三名の幹部の内、現在我々国にいるのは九名だけ。しかもその内の一人は大怪我で絶対安静だ」
「絶対安静はオスマン様のことですよね。彼のことはしんぺい神様から少し聞きました。では残りの幹部四名は？」
「ロボロは行方不明、エーミールとチーノはa国に拉致され、ゾムは......a国側に付いた」
「...は？」
ゾムさんがa国側に付いた...だと？
「...それで、貴方方はゾムさんが裏切り者だと仰るおつもりで？」
「そうであるとは言い切れない」
...恐らくゾムさんがa国側についた、というのには何か裏があるな
何故ならゾムさんにはa国側に付くメリットがない
その裏がなんなのかはまだ分からないが......
「貴方方は彼を"信じない"ということですか」
「a国側に付いたという証拠が十分過ぎるほどあるため、絶対に違うとは言い切れない。だが俺達はゾムが裏切り者ではないと信じている」
「...そうですか」
ルノが言っていたのはこれか.....
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ツツジタケ - 続き楽しみに待っています！本当にこの作品大好きなんで一生待ち続けます！ (10月25日 20時) (
レス) @page25 id: 5d2983dfbd (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ。(プロフ) - 続き楽しみにしております！ (2023年3月14日 20時) (レス) @page25 id: 2b9d230f0e (このIDを非表示/違反報告)
ましかに - 続き楽しみにしてます！！！！更新頑張ってください！！！！ (2022年7月12日 23時) (レス) @page25 id: b45f3d1284 (このIDを非表示/違反報告)
やくると(プロフ) - 新話の投稿、ありがとうございます (2022年5月22日 23時) (レス) @page24 id: c7fc45db3f (このIDを非表示/違反報告)
もずくとこん。 - 続き楽しみ!!応援してますぅぅ! (2022年5月8日 20時) (レス) @page23 id: b5934403b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なき | 作成日時：2021年3月12日 22時
