109.我々国 ページ19
意識が浮上する感覚
はっと目を開くと視界に入ってきたのは真っ白な天井だった
そして独特な薬品の匂い
上半身だけをゆっくりと起こし周りを見渡した
「医務室...」
「...ん？嗚呼A起きたんか。体大丈夫？」
しんぺい神様だ
「......何故です？」
「何が？」
「貴方も知っているでしょう。私が黒薔薇の蝶であることを。なのに何故私の看病なんて......」
グッと拳を握りしめる
「何でって、お前はコネシマを助けてくれたんやろ？そやったら看病ぐらいはせえへんと。それより体は大丈夫なんか？」
コネシマ様を助けた、か
それで幹部達は納得しているのか......
「私は平気です。それよりコネシマ様やトントン様はどこに？二人とも重傷だったのでは？」
「...んまぁ確かに重傷やったねぇ。でもトントンは怪我したところを治療しただけやし、コネシマは3日前までAの隣のベッドで寝とったけどもう大丈夫やで」
「.....3日前？」
「Aかれこれ一週間は眠ったまんまやったんやで。そんだけコネシマが食らった毒とはまた別の、Aが食らった毒は強かったってことや」
「.....確かにある程度の毒に耐性のある私でも意識を失いました」
「多分Aにも効く毒をa国が独自に開発したんやろ。それよりもっと重傷なのは.......」
そう言ってしんぺい神様は奥のベッドを見た
あれは.....
「オスマン様...？」
そこには大怪我を負ったオスマン様がベッドで眠っていた
「何故あんな負傷を？彼は非戦闘員で今回の戦争で戦闘には一度も参加して.....」
「...入ってきてん。城に」
「城に？ですが警備は.....」
「多分ゾムが...ってAはまだ知らんかったな。取り敢えずグルッペンにインカムでAが起きたこと伝えとくから、Aははよ会議室に行き。みんな会議中や」
「...会議？何故私が？」
私は幹部達に、自分が黒薔薇の蝶であることを知られている
しかも私の目的はグルッペン様の暗殺、と思われているのだから、行けば私は間違いなく殺されるだろう
「グルッペンがAのことを会議に呼ぶ言うてるんやから誰も手出しはせぇへんよ。ほらはよ行き」
そう言ってしんぺい神様は私の背中を軽く押した
どっちにしろチーノさんを助ける為には彼らの力が必要だった訳だし、行ってみる価値はあるか.....
「わかりました。ありがとうございます」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ツツジタケ - 続き楽しみに待っています！本当にこの作品大好きなんで一生待ち続けます！ (10月25日 20時) (
レス) @page25 id: 5d2983dfbd (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ。(プロフ) - 続き楽しみにしております！ (2023年3月14日 20時) (レス) @page25 id: 2b9d230f0e (このIDを非表示/違反報告)
ましかに - 続き楽しみにしてます！！！！更新頑張ってください！！！！ (2022年7月12日 23時) (レス) @page25 id: b45f3d1284 (このIDを非表示/違反報告)
やくると(プロフ) - 新話の投稿、ありがとうございます (2022年5月22日 23時) (レス) @page24 id: c7fc45db3f (このIDを非表示/違反報告)
もずくとこん。 - 続き楽しみ!!応援してますぅぅ! (2022年5月8日 20時) (レス) @page23 id: b5934403b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なき | 作成日時：2021年3月12日 22時
