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45.些細な日常がある幸せ ページ46

「見〜ちゃった〜」

「「げっ…」」





その声のする方を見ると

ドアの隙間から黒い笑みを浮かべて
私達を覗いている男がいた。





「てめェはちょっとくらい空気読めよ」

「すいやせーん」

「で、土方さんはそれで隠れてるつもりなの?」





開きっぱなしの扉から
煙草の煙が見えてるんですけど…





「お…俺は見てねェから。何も見てねェから」

「つかてめェら帰ったんじゃなかったのか」





私が銀ちゃんと2人にしてほしいと言ったけど
時間も時間だし、てっきり帰ったと思ってた。





「まぁ帰るつもりだったんだが、てめェの処分の事で話がな…」





そう、まだそれが残っていたのだ。


その場の空気が
一瞬にして変わったのが分かる。





「今も近藤さんが何とかならねェかと動いてくれている。俺や総悟も同じ気持ちだ」

「…」

「こればっかりは俺達じゃどうにもできねェ…近い内、判決が下るだろう」





真選組は特殊武装警察であって
攘夷志士でもない私の罪を裁くのは

この人達ではない。





「だが本人に意思があったかないかで、判決が大きく変わる事もある。それを忘れるな」

「……ありがとう」





こんな私の為に動いてくれるなんて…
嬉しくて申し訳なくて、涙が出る。


あぁ…今日はよく泣くな、私。





「俺もAをおちょくれなくなるのは嫌なんでねィ」

「総悟くん…」

「安心しなせェ。一生店でタダ酒飲ませてくれるってんなら協力してやってもいいぜ?」

「それは…私に権限ないから…」

「んなモンAの奢りに決まってらァ」





また悪巧みしてる顔だ。


なんて思ってると総悟くんが
私の頭に手をポンッと乗せ





「だからいつまでも泣いてんな」





そう言った。

本当生意気なんだから…





「その手どけろクソガキ!!しかも俺が言うべき台詞をさらっと…」

「じゃあな」

「聞けや!!」





銀ちゃんの事を華麗に無視して
総悟くんと土方さんは出て行った。





「銀ちゃん、私は幸せ者だよ」





ここに戻ってこれて、本当によかった。

46.判決が下る時→←44.さまざまな愛の形



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なさん(プロフ) - アリスさん» どういたしまして! (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 教えて頂きありがとうございます。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - 〜KBとか〜MBとかです。上手く説明できないのでググってみてはどうですか? (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 容量とは、、、?すみません。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - アリスさん» 絵というより容量ですね。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なさん | 作成日時:2016年4月11日 16時

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