【銀魂】キャバ嬢に恋した銀時くん (ページ37)

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36.再び羽ばたこうとする蝶々ページ37

実家に帰って3日目。
その日の夜に江戸に戻ってきた。

「来てくれたのね」

「あァ」

初めて私から高杉を呼び出した。
場所はただの料亭の個室。

「で、話って何だ」

「そんなの賢いあなたなら分かるでしょ」

「…」

奴は返事もせず煙管をふかしながら
窓の外を眺めている。

「私を解放して」

私はハッキリ、そう言った。

奴はもう一度煙管をふかすと
灰を落として、懐にしまう。

「聞こえなかった？もう解放してほしいの」

「……それはつまり、自分の犯した罪を両親に知られてもいいと、そういう事だな」

「構わない」

即答する私に奴は振り向いて
眉を顰めた。

「もう両親には全て話したから」

「…」

「自分の犯した罪を隠し、あなたの言いなりになりながら社会に背いて生きていく方がよっぽど親不孝よ」

両親に話した時、2人は泣いていた。

その顔を見て
このままではダメだと、改めて思った。

それに、そんなの生きた心地がしないから。

「私は罪をつぐなう。そして、愛する人と生きていきたいの」

銀ちゃんと想いが通じ合って
私は決心できたんだ。

例え嫌われて、離れて行ってしまっても構わない。

「……銀時か？」

「そうよ」

真っ直ぐ、奴の目を見て答えると
奴は私を押し倒し馬乗りになり
両手を床に押さえつけた。

「2人の関係くらい私だって知ってる。だから銀ちゃんにはまだ言ってない」

奴の目はさらに鋭くなる。

乱暴に抱かれた時と同じように
怒りを含んだ瞳。

だけど、もう私は負けない。

「何がそんなに気に食わないの？銀ちゃんだから？」

「…」

いや、誰だろうと同じなのかもしれない。

「焦ってるんでしょ？本当に私が離れて行くと思って」

完全に主導権を握り
自信に満ちて私を支配していた奴は

今、ここにはいない。

「抱きたいなら抱けばいい。何度でも抱かれてあげる。でも、私はあなたを好きになんてならないから」