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32.ヒロインとヒーロー? ページ33

私の言葉が癇に障ったのだろう。
初めて私を乱暴に抱いた。

時折見せる奴の冷たい目にゾクリとする。





「いや…!!やめて!!」

「るせェ」





そして、初めて中で出されてしまった。

終わるや否や奴はすぐに出て行き
私は放心状態だった。



もし子供が出来たらどうしよう…


普通ならそんな事を考えるのだろうけど
今の私は空虚感に包まれていた。


服も着ずにどれだけの時間ぼーっとしてただろう。



部屋に鳴り響いた電話の着信音で我に返り
携帯を手に取り画面を見ると心臓が跳ね上がった。









だってそこには
″万事屋″の文字が表示されていたのだから。









「……もしもし」

〔よォ、元気か?〕





低くてだるそうな声。
この声を聞いたのはいつぶりだろう。





〔って元気なワケねーわな。お前風邪長引きすぎじゃね?大丈夫なのか〕

「心配…してくれてたの?」

〔べっ…別に?神楽と新八が電話しろってしつこ…〕

〔人のせいにしてんじゃねェェェェ!!〕





受話器の向こうは騒がしかった。
私が今まで万事屋に電話していた時と同じように。


目頭がツーンと熱くなるのが分かる。



そんな昔の事じゃないのに
ものすごく懐かしく感じてしまって

またみんなにご飯を作ってあげたり
わいわい騒いだり
銀ちゃん達と土方さん達のくだらない争いを眺めたり


そんな事を考えていると
自然と目から涙が溢れ出した。


そんな些細な日常に戻りたい…
高杉と出会う前の自分に戻りたい…





〔A?聞いてる?〕

「あ…ごめんごめん。何だっけ?」





泣いてると悟られないように普通に振る舞う。





〔だからお前に言いたい事があってよ〕





何を言われるのだろうか。
ちょっと、期待してもいいのかな?





〔俺…〕









.








.









〔キャバクラ卒業だコノヤロー!!〕









「…」









〔こ…この支配からの卒業だバカヤロー!!〕








.








いやいや何故に尾崎豊?
支配から卒業したいの私なんですけど…









「銀ちゃん」

〔な…何だよ!〕

「会いたい…」

「喜んで!」









そう、これでこそ坂田銀時。



私の大好きな人。

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なさん(プロフ) - アリスさん» どういたしまして! (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 教えて頂きありがとうございます。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - 〜KBとか〜MBとかです。上手く説明できないのでググってみてはどうですか? (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 容量とは、、、?すみません。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
なさん(プロフ) - アリスさん» 絵というより容量ですね。 (2017年10月7日 23時) (レス) id: 7d29fdf294 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なさん | 作成日時:2016年4月11日 16時

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