89.いない所で火花が散る ページ42
〜沖田Side〜
土方さんは、俺が浮かない顔をしてたから
わざとAを取調室に連れていきやがった。
俺と話をさせる為に。
野郎に借りなんざ作りたくねェのに。
姉上を想って身を引いた自分と
同じ思いをさせねェ為なのか…
だが俺は第三者だ。
土方さんとは立場が違う。
でも第三者だからこそ
追いかけるも引くも奪うも自由だ。
「奪ってやらァ、奴からお前を」
だからそう言ってやった。
どうも俺ァ甘い言葉は苦手みてェだ…
でも奴は大人しく身を引きはしねェだろう。
『A、昔から一人が嫌いだったもんね。でももう守ってくれる人がいるじゃん』
あの時の俺に向けた目が全てを物語ってる。
�爐�前には渡さない��
そんな目だった。
奴は、どんなに突き放しても
Aが追いかけてくるって分かってる。
だから本当にAを失った時に
気づくんだろうな。
俺然り、アイツ然り、土方然り
男ってのは皆不器用な生き物だ。
.
〜神威Side〜
「地球に行ってたのか」
春雨の母艦に戻ると
背後から声をかけられ、振り返る。
「何だシンスケか。おどかさないでよ」
「一人で地球たァ…大方、例の女に会いにでも行ってたか」
どうやら鬼兵隊も居たみたいで…
シンスケは相変わらず察しが良すぎて困る。
「それもあるけど、また一人獲物が増えちゃったよ」
「何モンだ？そいつァ」
「さぁね。沖田とか言ってたかな？」
正直驚いた。
Aが他の男に
心を許すようになってたなんて。
自分勝手な事をしてるのは分かってる。
でもあの沖田って男
気に入らない。
「真選組か」
「何それ？」
「お前の言ってる男は真選組の一番隊隊長、地球のお巡りだ」
へぇー。
どうりで強そうなワケだ。
でももし、Aが本当に俺の事を忘れたら
俺は強くなる意味がなくなっちゃうな。
『愛も憎しみも、闘うことでしか表現する術を知らぬ』
『己が来た道を振り返った時、我らの道には何もない』
『手をのばせばのばす程、遠く離れていく』
吉原で鳳仙の旦那に言われた事を思い出した。
俺が本当に欲しいモノは強さなんかじゃなくて
Aなのかもしれない…
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モモ - この作品とっても面白いです！！！沖田と神威、最高です！！！ (2015年8月31日 13時) (
レス) id: 0593e0ea3b (このIDを非表示/違反報告)
春花 - 沖田きゅん格好いい！私いつもドSだけど、うん。沖田きゅんのためならドMになってもいいッ！！！！！！ (2015年6月21日 10時) (レス) id: 0495e26250 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - やけマヨｗ マヨリーンハーフｗ三角関係で泣いたのにこの落差ｗｗやっぱこの小説大好きです！思わず2コメしちゃいました！ (2015年6月5日 5時) (携帯から) (レス) id: 3b8b7e5795 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 続編おめでとうございます！ 何度読んでも面白いです♪これからも更新頑張ってください！！ (2015年5月11日 20時) (レス) id: bf0a57686e (このIDを非表示/違反報告)
サユ - 続編おめでとデスゥー！ これからも頑張って下さい★☆ (2015年5月6日 14時) (レス) id: 20acbef3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なさん
| 作成日時：2015年5月3日 7時
