10. やる気 ＝ 恋？ ページ10
BK ｢さぁ…｣
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ…ﾀﾝｯ
A ｢部長、書類の確認とサインをお願いします｣
LH ｢お、おう…｣
部長にまとめた書類を確認してもらって
ﾍﾟﾗﾍﾟﾗﾍﾟﾗ ﾊﾟﾝｯ ﾀﾝﾀﾝ
LH ｢はい｣
A ｢ありがとうございます｣
LH ｢珍しいな。ミスがなかった｣
A ｢今の私は、やる気に満ち溢れてますので！｣
LH ｢？、そうか。じゃあこれ、経理部に渡してきてくれるか？｣
A ｢はい、もちろんです！行ってまいります！(｀･ω･´)ゞ｣
ガチャ バタンっ
LH・BK ｢……。｣
LH ｢え、ヤバいのやっBK ｢やってないです｣
LH ｢だよな｣
BK ｢はい。…でも、Aの今のやる気は、入社当初並ですよ｣
LH ｢…何考えてんだ？アイツ｣
BK ｢何かいい事でもあったんですかね？｣
LH ｢いい事？……恋でもしたか？｣
BK ｢恋！？Aが？｣
LH ｢そんな驚くか？｣
BK ｢驚きますよ！だってあいつ、あー見えて学生の時すごいモテてたんです！だけど、誰とも付き合ってなかったし、学校一のイケメンに告られても真顔で｢ごめんなさい｣って言って終わりですよ？そんな奴が…｣
LH ｢あんな奴のどこにそんな魅力を感じるんだ？｣
BK ｢まぁ性格はあれですけど、顔はいいと思うんで｣
LH ｢なんだ、顔か｣
BK ｢恋愛に興味が無いっていうのもあったかもしれないけど、Aは見抜いてたと思います。相手が、自分の顔目当てだって｣
LH ｢告白してくる奴は、誰もあいつの中身を見てなかったってことか？｣
BK ｢はい。それに、周りとは上手くやってたけど、特別仲良い友達がいたってわけじゃなかったし、割と一人でいたいタイプの人間だったと思います｣
LH ｢そうか、意外だな。あいつはもっと、交友関係の広いやつだと思ってた｣
BK ｢当時は俺もただのクラスメイトって感じで、話はするけどその程度だったんです｣
LH ｢てっきり学生の時から仲が良かったのかと…｣
BK ｢よく言われます。幼馴染みたい、とか｣
LH ｢うん、そんな感じする｣
BK ｢一緒なのは高校からだけど、仲良くなったのは、ここ数年です｣
LH ｢ふーん。ベクは？｣
BK ｢？｣
LH ｢モテてただろ？｣
BK ｢いやー、俺は全然｣
LH ｢謙虚な奴だな｣
BK ｢残念ながら事実なんです｣
LH ｢そうか ﾆｺｯ｣
A ｢部長が笑ってる…｣
BK ｢うおっ！！びっくりした…｣
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作者名：NATZU | 作成日時：2020年12月8日 4時
