16. ワガママとお礼 ページ16
A ｢何？｣
BK ｢はぁ…ﾑｽｯ 今日は絶対付き合ってもらうから｣
A ｢は？いや、ちょ、ちょっと！｣
私の腕を掴んで、強制的に家の中に入らされた
A ｢…まだ怒ってる？｣
BK ｢もちろん！許しはしたけど、怒ってる｣
A ｢…ごめん｣
BK ｢もういいって｣
A ｢でも怒ってるなら、謝らないと｣
BK ｢謝ったら、それでいいのか？｣
A ｢え？｣
BK ｢俺は傷ついた！だから、わがまま一つくらい聞いてよ…｣
A ｢分かった、私にできることなら何でも！｣
BK ｢本当に？｣
A ｢うん！｣
BK ｢何でも？｣
A ｢うん！元はと言えば私が悪いし、それで少しでもベクの機嫌が良くなるなら何でも！｣
BK ｢おぉ〜、良い親友を持ったな〜 ﾆｺﾆｺ｣
満面の笑みを浮かべて嬉しそうにするベクを見て少し安心した
A ｢( *´꒳`* )ﾆｺｯ｣
次の日…
ガチャ
A ｢あ、部長！おはようございます｣
LH ｢おはよう。まさか、お前から｢おはよう｣を言われる日が来るとはな｣
A ｢ちょっ、どういう意味…ですか？｣
LH ｢( ´-ω- )ﾌｯ 言葉遣いには気をつけろよ｣
A ｢今のセーフだった…ですよ｣
LH ｢今のはアウトだ｣
A ｢ﾑｽｯ はぁ…。あーあ、せっかく部長にお礼しようと思って、高級で美味しいチョコ買ってきたのになー｣
LH ｢甘い物は苦手だ｣
A ｢え？そうなの？…ですか？｣
LH ｢お前もまだまだだな｣
A ｢は？｣
LH ｢部下なら、上司の好みぐらい把握しておけ｣
A ｢偉っそうに…｣
LH ｢そもそも、お礼って何のお礼だ？普段世話してやってるお礼か？クビにしないでやってるお礼か？｣
A ｢…いいです。お礼する気なくなったので。失礼しましたー ﾑｽｯ｣
LH ｢…なんだ、あいつ｣
私は席に戻ると、渡そうとしていたチョコを自分の口の中に入れた
午後 18:00
A ｢……｣
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ
1時間後…
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ ﾀﾝ ﾀﾝｯ！
A ｢よしっ、終わった〜！｣
伸びをして周りを見渡すと、残っているのは私と部長だけ
残業するようになってからのここ数日は、それが当たり前の景色になっていた
A ｢サインは、…明日でいっか｣
部長の方を見ると、真剣にパソコンを眺めて忙しそうにしていたから、サインは後日もらうことにした
A ｢お疲れ様でしたー｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NATZU | 作成日時：2020年12月8日 4時
