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証拠入手 ページ37

私は出来るだけにこやかにそして一気に云った。拳銃の件からして関係者は工場関係だろう。またリボンを残していくと云うことは恐らく暗号。そして其の意味はオレンジ色が危険、赤色は禁止だとJIS規格の安全色彩と云う所に在った。だから誰かが此方の動きに気づいてリボンを残した−という推測から誰かが此方に気づいて居ると思ったのだ。
「姉ちゃん何を掴んだんか知らんけど只で帰すと思ったか?」
「さあどうでしょう。正当防衛にでも持ち込もうかと思っていますね。」
数人の男が殴りかかってきたのでとっさに異能で二人を呼び出した。
『2人とも加勢して欲しいんだけどいい?』
『菜穂子呼び出しといて訊くなよ。っと危ねぇな』朔はひらりと避けて男の腹部に拳を叩き込む。
『朔手加減してね。気絶させるだけで十分何だから!』私は相手に狐火を纏わせた蹴りを叩き込みながら云う。最近知ったのだけと蹴りの方が力を入れやすいし狐火で体力を奪うと自分の身体強化にまわせる。
『相変わらず菜穂子は甘いね。其れを人間は優しいって云うんだろうけど』云いながら狐火でめっちゃ炙ってる。多分体力を吸い取ってるだけだから火傷はしてない筈だけど楽しんでるな。
『綾も加減してね?』綾は分かったと返事をしたが分かってないと思う。
『此で後一人だ。』
『二人とも顔が捕食者だよ。』
『そう云う菜穂子もぞくぞくするほど冷たい顔をしているよ。』
『綾非道い。で、朔も頷いてるのは綾と同意見ってこと?』
奥の方でうずくまって居るトップらしい人がよろよろと近づいて来た。其の人は地面に手を着いてこう云った。
『こ、こ降参します!』
『へ?』私達の間抜けた声が揃う。
『私達と同じ話し方が出来ているとなると異能力者、其れも私達に似ている筈ですよね?』
私は反撃してこなかった異能力者とか知らないと付け足したくなった。
『私めは狢と申します。異能として狢を飼って居るのですが気が大きくなってこの様な事をしてしまいました。この人達は関係在りませんのでどうかご容赦を。』トップらしき人は私の目の前で手を突いて頭を下げた。
綾は呆れたように溜め息を吐くが
『すみませんが私に其の権限はございません。証拠書類を提出していただいて依頼人の方からのご意志をお伝えする形になります。』と私も同じ様に頭を下げたから目が丸くなっている。
『おい、菜穂子。何そのおっさんにのってんだよ。』朔も吃驚している。
そして結局其の日は証拠書類を提出して貰って終わった。

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作者名:れな | 作成日時:2017年1月13日 0時

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