夏の魔法３

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静かな部屋に、
甘い声が響き始めた。


予想をはるかに超えた可愛いさに、

頭ん中は空っぽになって。


ヤバい、好きや、可愛い、


心ん中はそんだけが回り続けてる。


「とも、肌、すべすべやな。
真っ白で綺麗や」


ともはもう、喘ぎ声しか出されへんなってて。

がくがく身体中を震わせてる。


「だい、も、終わりにして。
これ以上したら、」


「ともはどうなるん？
見せてや」


「いやっ、あかん、」


「おねだりにしか聞こえへんな」


「俺ばっかり嫌やあ。
恥ずかしいから。だいも」


自分から言うたくせに、
俺が浴衣を落としたら、
とも、真っ赤っかんなって、
顔背けた。


「ともが脱げ言うてんやんか。
こっち向いてや」


「やって、こんな、
こんなんと思わんやん」


「どんな？」


「だい、カッコええんもん。
どこ見てええんか困る」


「また、そんな煽るようなこと言うて」


「言うてへんもん」


素肌を絡ませ合うて。

お互いの温もりを感じてる。


「素直やない子はどうしよっかな」


「意地悪はあかん」


「意地悪なんかせえへんよ。
目一杯可愛いがるねん」


「あ、だいっ、・・・」


夢みたいな幸せ。


多分、俺の人生で一番の甘い時間。


好きな子に触れて、触れられて。


秋の夜に溶けていく・・・









翌朝はスマホのアラームより先に目覚めた。


疲れてる筈やのに
すかっと爽やかな気分。

俺の腕枕ですやすや眠る、

愛しい天使。

なんと、感じ過ぎて、意識飛ばしてん。


まだ繋がれてはないねんけど、
触れ合えただけで、
今は大満足。


「可愛えかったなあ」


ちゅって、おでこにキス。

ついでに、真っ白ぷにぷにほっぺにも。


「ほんま、やばかったって」


独り言漏らしてる俺がヤバいな。


けど、にたにた止まれへんやろ。


「可愛え過ぎ。
さらに、えっちで最高」


「・・・だい？」


あ、ともを起こしてもうた。


うっすら目を開いて、
ぼおっとしてる。


「寝起きの顔が特に可愛ええもんな、ともは」


「にゃに、言うてんにょ」


「にゃんこのとも。
おはよ」


「俺、にゃんこ、ちゃう」

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