何故その能力は ページ8
異能力が2つ…それは異常な事だ。
では何故ら早乙女Aは
2つもあるのだ?
その理由は…昔、こんな事があったからだ。
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「…お父さん、遅いな…」
何時もの公園で遊んでいたけど、お父さんが遅かった。あたりは綺麗なオレンジ色で包まれていて、太陽が西へ沈む頃。
「ゴッホ…ゴホゴホ…」
「…」
公園のベンチに座っていた帽子の男性が酷く咳をしていた。
「…あの、大丈夫ですか?」
「ゴッホ…ん?あ、私?」
Aが男性の近づき、声をかけた。
すると男性の帽子で隠れていた顔が見えた。男性の顔は整っているものの、病弱な皮膚色をしている。そして、一番目につくのが引き込まれそうな深い翠色の瞳だった。
「私の心配をしてくれたのか…しかもこんなにも小さく……
美しい少女が…」
ボソボソと男性が変な事を述べていた。
変わっている人間だと言うことはワカル。
「のど飴…あるよ?」
と、小さなポケットからのど飴を取り出し、男性に手渡した。
男性はAをジーッと見てから言った。
「そうだ、君に、君にしよう。」
「?」
突然、訳の解らない事を言い出した。Aはこてん、と首を傾げる。
そして男性は続けた。
「お嬢さん、私はね、もう長く無いんだ。だから“探していた”んだよ。君のような子をね。」
「私みたいな?…何を探してたの?」
少し怖がり気味にAが問う。
「そうだね…
完璧なようで不完全な子?かな?」
まだ小さいAには理解が追いつかなかった。Aは思考を止めず考える。
そして何か考えたついたのかまた問う。
「探して、見つけたら何をするの?」
「実に良い質問だよ…」
不敵な笑みを浮かべ、興奮気味に男性はAに語り出す。
「私の、“後継者”になってもらうんだよ。」
「こうけいしゃ?
私が後を継ぐの?」
後継者、A位の子供はこの言葉の意味を知らないであろうが、Aは意味は理解していた。しかし、口で発するのが難しいようだ。
「そう、後継者になってもらうよ。」
「何の?」
「直ぐに解るよ。じゃあ…目をつぶって」
待って、そう言おうとしたが、男性の大きな手で視界を遮られ、
何かをされた。
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作者名:natumityun | 作成日時:2019年3月10日 0時