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気になる奴 ページ7

「…ちっもういい、エセン!今日はもう終わりだ、夕食を作れ」







資料を机に乱雑に置き足を組む









「…はい、分かりました。今日はほうれんそうのスープにラム肉のワイン煮込みにしようと思います。この前ワインをもらったので」









エセンはダイニングテーブルに置いていた袋から食べ物を取り出し並べだす









「おおそうか、美味しそうだね…よろしく頼むよエセン」









「では作ってまいります」









そういってエセンはダイニングへと消えていった。









無意識に窓から外を眺めたら見かけたことのある人物が俺の目に留まった









「…マスター?」









夜の街の石造りを勢いよく馬で走り抜けるマスターを見かけた。









「なぜこんなところに…それにそっちは…」









敵の基地だ。









なぜ…









「…おいマフムト」









「…ああ、見ていたよ。マスターを助けに行こうか」









その一言で俺はエセンに呼びかける









「エセン!すぐに支度しろ!出発するぞ!」









「…はい、分かりました」









妖精に手伝ってもらい手を伸ばしてつかむと光に包まれた銃が現れる。









肌寒くなってきた秋の風を感じ外に飛び出す。









「…アリパシャ…やはりあなたは義理堅い」









そんな言葉を俺は聞こえないふりをして無視する。









まだ俺はあの言葉を分からない、









それにまだあいつは必要だ。









だから向かうだけだ。

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作者名:natumiko | 作成日時:2018年11月2日 0時

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