【歌い手】イケボの妹もイケボでした。

25話 ページ26

『駄目…………出来ない…』

まふの曲かけない…………
分からない


メロディーも、歌詞も、テーマも。

何もかにもが。


相談してみようかな？まふくんに。





いやぁーーー、でも俺の曲楽しみにしてくれてるしなぁぁ？


もう分からない…………。









坂田「どーした の？ あぁー、まふくんのやつ？」




『そー、どうしよう、かけない』






坂田「なんで？」







『なんで？なんでってそりゃぁぁ……………分からない。』



坂田「は？」




『いや、なんか、分からないんだよ。なにを書けばいいのか。どーいうメロディーにしよう！とか、なんも無いの。』






坂田「なんで？」




『いや、話聞いてた？』





まぁ、話聞いてても分からんような話だったな。


坂田「聞いてたよ。でもさ、なんで？分からないって、違うでしょ？」




『違うって、なにが？』





坂田「だってさ、俺らの気持ちとか、自分の過去から分かってくれんの、まふぐらいやん。」

気持ち…………？







坂田「だって、俺らも前辛いことあったやん？人とか信じられんてなったやん。でもな、まふも同じやろ？」





まふの気持ち……。





『辛い事……、でも、書いてると』


坂田「辛くなるかもしれない、けど、けどさ！それもお前の曲ちゃうんか。」




『私の、曲？』





坂田「お前の大好きな歌で、大嫌いな過去を書いてやれよ。それが一番お前が書きたいことやろ。それを歌えるのは、まふだけちゃうんか？」



『歌に…………』



坂田「まふにしか歌えない曲を、お前だけがかけるんちゃうんか。」



『私にしかかけない曲……………。』




坂田「うん…………………






俺、めっちゃいい事言った？」




『うん、その一言が無ければねwてか、時間大丈』




坂田「ぅあああああ！！！！ごめん！行ってくる！！」


『いってらっしゃい！ありがとう優って、もういないか、、、』




やっぱり、優なんだよな。

私を救ってくれるのは。



昔から、ずっとずっと前から。


すごいや、



今なら曲、書ける気がするよ。

まふ、待ってて

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