108.霧戦 ページ38
霧の守護者戦は幻術対幻術の化かし合いバトル。
目の前で繰り広げられる騙し合いに目が、脳が、精神が、全ての感覚を狂わせてくる。
クロームさんの火柱をマーモンくんが凍らせたあたりから、拮抗していたと思われていたパワーバランスに偏りが生じた。
曰く、幻術を幻術で返されるという事はそれ即ち知覚的コントロールを奪われたという事となるそうな。
つまり簡単に言うと、クロームさんの幻術はもうマーモンくんに効かない。
足を氷漬けにされ宙を舞い、床に叩きつけられるクロームさん。
取り落としそうになった六道くんの三叉槍を大事そうに抱きとめ、自身に引き寄せる。
それを見ていたマーモンくんが、幻術で三叉槍を木端微塵に破壊した。
よくて家出、悪くて捨てられ元の家に居られなくなった彼女。そんなクロームさんが崇拝している六道くんの三叉槍を壊されたのだ。
精神的安定は戦力に直結する。術者としてまともに戦えるとはとても思えなかった。
危惧していた通り…っというか、それ以上に状況は悪化した。
いきなり吐血し倒れ、お腹がべこんとへこんで息づかいも荒い。
内臓の幻術が消えたのか。でもあれは六道くんが構築してるからクロームさんの精神状態とはあまり関係ないんじゃ…？
あ、でもクロームさん側が六道くんとの関係をあの三叉槍で繋がっていると思っていたら身体が拒絶したりするんだろうか？
そのあたりは不勉強なので詳しくはわからないが、とにかくマズイ状況なのは変わりない。
あのまま放置しては数分と持たずに生命活動が停止するだろう。
相も変わらず対戦者がどうなろうとリング完成まで試合を止める気のないチェルヴェッロに苛立ちを覚えるも赤外線センサーが作動している中どうする事も出来ないし、傍に行ったって出来る事は少ない。
雷戦の見学時、一時的に体に憑依させて六道くんが直接見るとか言っていたわよね？それ今出来ないのか。
牢獄から出られない貴方に願うのは無理難題かもしれないけどどうか…どうか…！
―――たすけて。
祈るように手を組みクロームさんを眺めていると、彼女の体から次第に霧が立ち込めその姿を隠していく。
女術士が自分の醜い死体を隠すために最後の力を振り絞ってよくやる手だとマーモンくんは言うが、私は違うと確信している。
知覚コントロールの支配下で術は効かないと言ったのは君じゃないか。
これは彼女の幻術じゃなくて彼のだ。待ってたよ―――六道くん。
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希風(プロフ) - 12時に起きるね (2017年9月26日 22時) (
レス) id: 792ed758a2 (このIDを非表示/違反報告)
希風(プロフ) - 吸血蝶さん» 私は早くて0時遅くて5時かな (2017年9月26日 22時) (レス) id: 792ed758a2 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 吸血蝶さん» 10時まで寝てるとか羨ましいかよ…！でもそろそろ生活リズム戻さないとキツイぞぅ (2017年8月21日 10時) (レス) id: 1e98fed821 (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶 - えっとね〜早くて１１時で、遅くて午前２時半←そしてどちらにせよ朝は10時まで寝てる！！！夏休みバンザイ！！！ (2017年8月20日 18時) (レス) id: e29e369563 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 吸血蝶さん» ね。いつ寝てるのか不安になってくるよ。今は夏休みだろうから平気だけど。 (2017年8月20日 9時) (レス) id: 1e98fed821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2017年4月25日 10時
