105.一失 ページ35
“弱者は消す”ルールは相手がスクアーロさんだろうが健在のようで、マーモンくんやレヴィさんはおろかXANXUSさん自ら赴く素振りすら見せていた。
…いやいや一応健闘した部下や同僚なんだから労いの言葉くらいあげたって罰は当たらないんじゃない？負けてしまえって言ってた私が言うのも何なんだけど。
せめてもう少し元気だったら私が行ってあげるんだけど、無理だ。体も満足に動かせないから運べやしない。
それにしてもいつまで増水を続けるつもりなんだろうか、この雨戦で使われたアクエリオンというステージは。
チェルベッロに訊ねる前に彼女らから先に言葉を発した。一定水量となったので獰猛な海洋生物を放った、敗者であるスクアーロさんの生死は保証しないと。
今、なんと言ったかしらこの褐色女…？
モニターに映るのは鮫の物と思われる背ビレ大きな影と、スクアーロさんに肩を貸しながら鮫から遠ざかろうとしている山本 武が映っていた。
足場が崩れ、迫る水面と鮫に追い詰められる二人。
思わず駆けだしたが、よろけて再びモスカさんに支えられる事となった。
せめて、せめて闇の炎で彼らを飛ばせたら。バレたって構うものか…人命第一、バミューダさんにはあとで謝ろう。
この時私は忘れていた。死ぬ気の炎とはすなわち生命エネルギー…疲労困憊状態で満足に扱える代物ではないのだ。
当然私の炎の具現は不発に終わり、二人に迫る危険から遠ざける事は叶わなかった。
二人とも鮫に食べられると思ったその時、スクアーロさんが山本 武を突き飛ばした。
彼一人だけが鮫の餌食となりモニター越しに真っ赤な血が水面に広がった。
先程の戦いの後だ、まともに動けるはずないし動けたとしても水中で鮫に勝てるわけがない。
死、んだ…。スクアーロさんが…。
ガサツでデリカシーもなく乱暴な人ではあったが、何かと世話を焼いてくれる優しい人だった。
私にもっと力があったのなら…。そんなやりきれない気持ちでモニターを眺める事しか出来ないでいると、XANXUSさんの嘲笑の声が響く。
「ぶは―――っははは！！最後が鮫の餌とは、あの―――ドカスが！！」
『何を…笑っているんだ…。彼はヴァリアーを想って、君を信じてついてきたっていうのにっ…！君は、君は―――！』
頭に血が上って動かない身体を無理矢理動かそうとしたら首の後ろに強い衝撃を受け、次第に視界が暗転していった。
薄れゆく意識の中でXANXUSさんの嘲り声を聞きながら。
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希風(プロフ) - 12時に起きるね (2017年9月26日 22時) (
レス) id: 792ed758a2 (このIDを非表示/違反報告)
希風(プロフ) - 吸血蝶さん» 私は早くて0時遅くて5時かな (2017年9月26日 22時) (レス) id: 792ed758a2 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 吸血蝶さん» 10時まで寝てるとか羨ましいかよ…！でもそろそろ生活リズム戻さないとキツイぞぅ (2017年8月21日 10時) (レス) id: 1e98fed821 (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶 - えっとね〜早くて１１時で、遅くて午前２時半←そしてどちらにせよ朝は10時まで寝てる！！！夏休みバンザイ！！！ (2017年8月20日 18時) (レス) id: e29e369563 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 吸血蝶さん» ね。いつ寝てるのか不安になってくるよ。今は夏休みだろうから平気だけど。 (2017年8月20日 9時) (レス) id: 1e98fed821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2017年4月25日 10時
