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さて始まりました第1試合。
隣のコートでは第2試合も同時にやっているが見ている余裕なんてない。
やはりというか流石というか、短い掛け声やアイコンタクトでまさしく阿吽の呼吸でボールを繋いでいく鈴木さんたち。
今までの傾向からなんかしらの褒賞や罰則があると思うので不甲斐ない成績は出せない。
最初のセットは落としてしまったが、力量を測るにはもう十分だろう。
『ボールが飛んできそうな場所に敢えて空間を作るから、山本くんはそこに滑り込んでボールを取って。』
「Aが行った方と逆方向って事だろ？りょーかい。なんかバレーってノックの練習みたいなのなー。」
『そんな事言うのは君だけだと思うけど…。じゃあライトとかレフトとか言って打ち込み場所の指示でも出そうか？無言の時はご自由にって事で。』
「おっ、それいいな！よろしく頼むぜコーチ！」
この作戦は第2セットまでは効いていた。おかげで最終セットまで持ち込めたし。
しかしあくまでも空いた空間に打ち込まれたボールを山本くんが上げる事で成り立つ。最初から私に打ち込まれると意味がない。
落とすわけにもいかないのでレシーブで上げるが、当然3打目は私になる。
非力な私のボールは容易く拾えると思われているのだろう。私もそう思う。
だが忘れてはいけないのは、私は人の動きをある程度予測出来るという事と、不意打ちや騙し討ちが得意であるという事だ。
視線によるフェイントや手首の絶妙なスナップでいくらでも虚をつける。
四隅を狙うのにも慣れてきたし、ギリギリ拾えない場所や体を掠り取りこぼさせるポイントを狙うのにも慣れてきた。
卑怯？陰湿？ありがとう褒め言葉だわ。悔しかったら取ってみなさいな。
結局2セット先取したのは私たちだった。鈴木さんは負けず嫌いなのか酷く顔が歪んでいる。
「いや〜アーデルとのペアで負けちまうとはなぁ。オレちんたちの分まで頑張ってなAちゃん。」
「必ず優勝してね。」
『まぁ善処はします。簡単に負けるつもりはないから安心して。』
「そんな事言わずに優勝狙おうぜA！」
『決勝で当たりそうな相手が相手だからねぇ…。』
第2試合が早々に終わった事により始まっていた、佐野さん骸くんペアと笹川くん水野くんペアの第3試合。
笹川くんと水野くんの動きは悪くはないが、それ以上に佐野さんと骸くんがキレキレで圧勝している。
決勝はあそこのペアだろうと思うと気が重たい。
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こたつ - 前の作品から一気に読んでしまいました。とても楽しかったです。更新お待ちしてます！ (2022年7月21日 21時) (
レス) id: a73b8e0aaa (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 璃桜さん» ありがとうございます(*∩ω∩)ふぉぉそろそろ更新しないと怒られちゃう…！頑張ります…！ (2022年1月25日 13時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
璃桜(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです！作品お見かけしてから読む手が止まりませんでしたw 更新楽しみにしております！ (2022年1月21日 15時) (レス) id: 5e7d069fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ヤサさん» えへへ、ありがとうございます！思ってたより難航して全然更新出来ておりませんが、頑張っていきます…！ (2021年10月2日 15時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
ヤサ(プロフ) - 委員長がすっっっっごい好きで何度も読み返してますw 更新待ってます！ (2021年9月25日 3時) (レス) id: 6dc077f6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2020年2月9日 20時
