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幻術継続を警戒して目は閉ざしたままだが、得意気で自信たっぷりの骸くんの顔が目に浮かぶ。
実際そんな声もしてくるので腹の立つドヤ顔でもしているのだろう。
「クフフ…僕の幻術にかかりながらも惑わされない素晴らしい超感覚には驚かされましたが、点に繋げる余裕はないようですね。」
『君は何か勘違いをしているようだね。元よりコート内なんて狙ってないよ。』
「…なんですって？」
ルール上コート内で炎は使えない。だがコート外ならルールに触れない。
地面すれすれ、落下スピードが一番高まったタイミングで闇の炎でボールを別の場所へ飛ばす。
もちろん相手コートギリギリ外に出口を作り、コートの内側へとボールを落とすに決まっている。
思惑通り反則を取られず私たちに1点入るし、目を開けて視界に入れた彼らの顔は信じられないものを見たように驚愕に染まるしで最高だ。
「アルコバレーノ！？あれ反則なのでは！？」
「いや、確かにコート内で炎を使ってるわけじゃねーからルール上アリだぞ。」
「A殿はそんなやり方で勝って満足なさるのですか！？」
『卑怯だって言いたいのかい？悪いけど汚い手を使ってでも勝利が全てだと思ってるから、十分満足できるよ。』
「滅多に見れないAさんの笑顔をこんなところで見たくなかった…！」
『あれ？私笑ってる？まぁ確実に勝てる戦法で叩き潰せるからじゃないかい？あぁあと山本くんは出来そうなら幻覚を破る訓練にでも利用してていいよ。』
さて、私たちに点が入ってサーブ権がこちらに移るが、再びあちらにサーブ権を渡すつもりは毛頭ない。
わざとアウトコースに打ち込んで炎で飛ばしコート内に移動させる簡単なお仕事だ。
字面は簡単に済ませているが、常時幻術がかかっているため私は目を閉じっぱなしで視覚以外の感覚を研ぎ澄ませ続けている上に精密な炎操作まで強いられるので、余裕そうな一方的な蹂躙に見えてだいぶ辛い。
結果として最初の数点以外得点を許さず完封したが、神経を尖らせ続けて疲れた。ただただ海を漂うだけの時間がほしい。
ショックで固まる骸くんたちを放っておき山本くんに訓練になったか尋ねるが、よくわかんなかったと言われた。
…まぁ腐ってもオシショーサマの幻術は一流なのでいきなり看破は難しいか。まずは私くらいの二流術士から慣らすべきなのだろう。
という話をしたら今度訓練に付き合ってくれと言ってきたのでスケジュールを見直そうと思う。
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こたつ - 前の作品から一気に読んでしまいました。とても楽しかったです。更新お待ちしてます！ (2022年7月21日 21時) (
レス) id: a73b8e0aaa (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 璃桜さん» ありがとうございます(*∩ω∩)ふぉぉそろそろ更新しないと怒られちゃう…！頑張ります…！ (2022年1月25日 13時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
璃桜(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです！作品お見かけしてから読む手が止まりませんでしたw 更新楽しみにしております！ (2022年1月21日 15時) (レス) id: 5e7d069fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ヤサさん» えへへ、ありがとうございます！思ってたより難航して全然更新出来ておりませんが、頑張っていきます…！ (2021年10月2日 15時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
ヤサ(プロフ) - 委員長がすっっっっごい好きで何度も読み返してますw 更新待ってます！ (2021年9月25日 3時) (レス) id: 6dc077f6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2020年2月9日 20時
