250.鬼門 ページ9
軽く意識が飛んでいた様子の博士が恨みったらしく睨んでくる。恨むなら自分を恨んでくれ。
未来の記憶を過去に引き継ぐ余計なお世話も気に食わなかったが、九条くんや骸くんが私以外に妙に協力的なのも大変気に食わない。
私は案外心の狭い人間なのかもしれない。
「犬や千種やおチビのフラン、M・Mは参加確定として…Aさんも僕と同じチームで参加してくれますよね？」
『断固拒否。』
「え、何故です…？まさか離婚ッ…！？」
『いや交際すらしてないでしょうが。博士のチームじゃなければ協力してたかもだけど、私彼の事大嫌いみたいだから無理。』
「…あんなに嫌悪感を露わにする彼女は初めて見ましたが、何したんですか？」
「知らん！！そもそも未来での記憶はあれど初対面だ！！！」
そう、過去ではこれが初顔合わせ。
博士からしてみれば未来で散々世話を焼いてやったのに、いざ過去で会ってみれば脳天に金属棒を叩き込み勝手に嫌ってくる理解不能な女なのだろう。
あぁわかっているとも、全て私の都合や心情の齟齬の結果だ。博士に非はないさ。
しかし抱いてしまった感情は簡単に拭い去れない。
私は博士が嫌いだ。協力など言語道断。
九条くんや骸くんが勝手に手を貸すのは構わないが、私が彼の手助けなど天地がひっくり返ってもあり得ない。
これ以上ここにいたらどんどん博士を嫌いそうだったのでもうお暇しよう。
骸くんたちに背を向け部屋から出て行こうとすると九条くんが追いかけてきた。一緒に帰ってくれる様だ。
『別に貴方だけでも居てよかったのよ？』
「いえ、A委員長がいないなら意味ないので。…それにしても、雲雀相手ん時以上に嫌ってましたね？どうしたんですか珍しい。」
『………ただ単に反りが合わないってだけ。』
君たちが取られたみたいで腹が立ったなんて幼児の癇癪みたいな言い訳言えるもんか。
だいたい言ってしまえば珍しく九条くんが他人に協力的なのに、私が嫌っていたからなんてくだらない理由で彼の貴重な自己協力態勢が消えかねない。
この機に少しは緩和してほしいんだよ私依存を。
黒曜ランドが見えなくなったところで闇の炎を使い九条邸まで彼を送り届け、私を気にせず博士に協力していいからねと言い逃げ帰宅した。
これで彼は博士の協力をするのだろうと思うと何故か胸にぽっかり穴が空いた気持ちになる。
依存してるのは私の方もなのかもしれない。
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ほたる(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張ります(小声) (2019年5月7日 21時) (
レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 完結本当におめでとうございます！いつも楽しみにさせて貰っていました!他の小説も更新頑張ってください！ (2019年5月7日 0時) (レス) id: edb0ed493b (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ラムネさん» ありがとうございます+ﾟヽ(o｀･∀･´)ﾉ.+ﾟ (2019年5月3日 2時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - 完結おめでとうございます！ (2019年5月2日 7時) (レス) id: 0d6f938cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 連さん» ありがとうございます！しれっと続編もあるのでそちらも是非！(宣伝) (2019年5月1日 13時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年1月21日 5時
