282.安寧 ページ41
ボスや王子たちもすぐそばで聞いている中、バミューダさんたちとの出会いから今回
本当にざっくりだけどね。出会いときっかけはだいぶぼかした。どこから本人に漏れるかわからないのに言えるか。
参戦理由は隠す必要もないしそのまま正直に。最初に言ったしね、貴方たちが好きだからって。
なるべく怪我を負わせないまま脱落させたかったって言ったら2撃目の頭突きをくらった。解せない。
現アルコバレーノのみんなには申し訳ないと思うが、これ以上私の大切な人たちを奴に奪われる訳にはいかない。
『あっ………でも、あの…腕と足はごめんなさい。あまり余裕がなかったといいますか…。』
「あﾞぁ？俺はむしろ俺たち相手に殺さない余裕があった事の方が驚きだがなぁ！」
「ドカスが生意気な口利いてンじゃねぇぞ。終わったらその舐めた根性叩き直すから覚悟しやがれ。」
『えっ…と、てっきりクビ…というか処分だと思ってたんだけど…？』
「使える奴は利用する。それだけだ。」
…つまり許してくれると？
楼さんからOKが出たとはいえヴァリアー的にはNGだと思っていたので、私は裏切り者として消されるか一生日陰生活を送るものだと覚悟していたっていうのに。
そう…あの理不尽の塊が、許してくれるのか。
霞む視界と頬を伝い地面へと吸い込まれる液体で、初めて泣いていると自覚した。
何故私は涙を…？
もしかして私は、安心しているのか？これからも彼らと過ごせる事に？
私は自分で思っているより不安定な状態だったのかもしれない。
力や真実を隠す為に嘘で自分を塗り固めて、彼らにたくさんの秘密を作って、大切な人たちを裏切る行為を犯して、嫌われる事を恐れて―――。
堰を切ったようにボロボロと涙が溢れてくる。
動揺するスクアーロさんが滑稽で泣きながら吹き出してしまった。
『ふはっ…、さっきまでは初めて貴方の事怖いって思ってたのに…ふふっ、おっかしい。』
「ちょっと待てぇ！じゃあ今の今まで舐め腐ってたって事かぁﾞ！？」
『舐めてはいないけど恐怖を感じた事なんて一度も…いや、野生の勘怖いなって思った事はあったかな？』
「やっぱ舐めてンじゃねーか！！！！」
いつも通りだ。
このいつも通りが酷く私を安心させ、口の中に入った涙の雫が甘くじんわりと浸透していった。
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ほたる(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！頑張ります(小声) (2019年5月7日 21時) (
レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 完結本当におめでとうございます！いつも楽しみにさせて貰っていました!他の小説も更新頑張ってください！ (2019年5月7日 0時) (レス) id: edb0ed493b (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - ラムネさん» ありがとうございます+ﾟヽ(o｀･∀･´)ﾉ.+ﾟ (2019年5月3日 2時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - 完結おめでとうございます！ (2019年5月2日 7時) (レス) id: 0d6f938cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 連さん» ありがとうございます！しれっと続編もあるのでそちらも是非！(宣伝) (2019年5月1日 13時) (レス) id: 80dd706383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年1月21日 5時
