まだ、 ページ19
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「A、」
それは、優しくて心地いい声。
「A、起きて」
ゆっくりとAが目を開けると、そこには焦がれて病まなかった人がいた。
貴「…ははうえ……？」
ﾂﾊﾞｷ「ふふ、起きた」
貴「どうして…！母上は、もう10年も前に亡くなったのに…、」
ﾂﾊﾞｷ「あら、寝惚けているのかしら」
あなた、まだ8歳じゃないと。
笑いながら言われて、Aは自分の両掌を見る。
確かにその手は子どものもので。
貴「あ、れ…」
ﾂﾊﾞｷ「大丈夫？顔色が良くないわ」
頰に当てられた手は暖かく、確かにそこにこの人がいると感じさせられるもの。
ーー母上が、生きてる
ーーまだ…死んでいない
ーーまだ、私は罪を犯していない…？
混乱する頭で、だけどAは必死に現実を見ようとする。
貴「だけど、龍の姫の儀式を行えば…！」
ﾂﾊﾞｷ「！…まあ、儀式の事を知っているの？」
驚いた顔でツバキは、だけどすぐに柔らかい笑みを浮かべた。
ﾂﾊﾞｷ「大丈夫よ。儀式は行われない。だって、私達はもう龍の国も、政府とも何の関係もないから」
貴「え…？」
ﾂﾊﾞｷ「それに、そもそも貴女は龍の姫じゃない。儀式を行う必要なんてないのよ」
貴「……え！？」
ツバキの言葉に、目を白黒させる。
ーー龍の姫じゃない？…いや、そんな筈…！
ﾂﾊﾞｷ「だって貴女の父親は、陛下じゃないもの」
貴「な…！？」
思いもよらぬ言葉に、Aは開いた口が塞がらなかった。
ﾂﾊﾞｷ「驚かせちゃってごめんなさい。でも、本当に…貴女の心配している事は起こらないのよ」
貴「ま、待って下さい…父上が、私の本当の父でないなら…一体私は、誰の…」
ﾂﾊﾞｷ「貴女の父親は、私達を地獄から救い出してくれた人」
「A」
低い男の声に、振り返ると。
貴「！？」
狐の面をつけた、見覚えのある男。
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夏目海(プロフ) - 白猫さん» コメントありがとうございます！レインの話は勿論ですが、オムライスのエピソードも考えてはいるので、出せるように頑張ります！ (5月1日 15時) (
レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 今後、レインがどうなってしまうのかとても気になります。レインが敵になると、とても強そうですね（笑）話の内容が、今後どうなるか気になります！なにげに、夢主がオムライスを作っているところ、食べているとこがみたいです。 (4月30日 16時) (レス) id: ceb4aa3e93 (このIDを非表示/違反報告)
冬眠。(プロフ) - 夏目海さん» 迷惑にならなくて良かったです........！この作品大好きです、これからも頑張ってください！(⑉･ ･⑉) (2023年4月7日 12時) (レス) id: a8a625eabf (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - 冬眠。さん» ご指摘ありがとうございます！訂正致しました。気を付けてるつもりなのですが、結構誤字もあるので、教えて頂けるととても有り難いです…！ (2023年4月7日 10時) (レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
冬眠。(プロフ) - コメント失礼します。和心一閃の回ですが、レッドとレインのセリフが逆になっている気がしました。迷惑でしたら申し訳ないのですが…一応報告させていただきました。( . .)" (2023年4月7日 1時) (レス) @page33 id: a8a625eabf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏目海 | 作成日時：2023年2月19日 8時
