バカで愉快な私たち (ページ14)

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プレゼント② ページ14

部活に励み溜まった疲れを流そうと、

兄貴はドングリをそのままにしてシャワー室に直行しました。

汗も疲れも流し切ったその後、

母親想いな兄貴は

「先にスポーツウエアを洗っておこう」と考え、ドングリでいっぱいのスポーツバッグを持ちだそうとします。

そこで異変に気付いたのです。

兄貴の愛するインナーカラーがブラックのスポーツバッグには

なにやら白いものが沢山ついていました。

みなさま、『ドングリの虫』というものをご存じないでしょうか。

そうです。ドングリ拾いに行けば、かなり高確率で出てくる

白くて太い、『アイツ』です。

それが、春雨のスポーツバッグに大量に付着していたのです。

みなさま、今一度春雨のプロフィールを読んでみてください。

彼の弱点…そうです。虫です。

四十代半ばのイカツイおっさんに夏巻がぶつかられ、

大泣きしていた時にそのおっさんに注意を促してくれたあの兄貴が。

旅行先でバンジージャンプの予約をしたにもかかわらず「やっぱり辞める」

と宣言したヘボい秋歌に変わって高い所から落ちて行ったあの兄貴が。

柔道の試合でどう考えても自分より大きいと思われる相手に迷わず突っ込んでいった

あの兄貴が。

虫だけはダメなのです。