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香織 side
詩織「行ってきまーす!鍵とかお願いねー!」
香織「はーい!気をつけてねー!…私もそろそろ行かなきゃ!」
電車に乗り、お父さんのいるスタジオに向かう。
香織「…この辺だったような。あっ!このビルだ!」
??「あれ、香織ちゃん…?」
香織「あっ、保志さん!」
保志「久しぶりだね。こんなところでどうしたの?」
香織「お父さんに用事があって来たんです。保志さんもこれからお仕事ですか?」
保志「ちょうど、石田くんと一緒の現場だよ。一緒に行こうか。」
香織「お願いします!」
1人ではビルに入る勇気が出なかったので助かった。
保志さんは、お父さんが私に会わせてくれた数少ない声優の1人で、小さい頃から交流がある。
保志「香織ちゃんは、今いくつなの?」
香織「16歳の高校1年生です!」
保志「そっか。もうそんなに大きくなったんだね…。そういえば、この前高校受験だったよね。」
香織「合格祝い、ありがとうございました!」
保志「いえいえ。〇〇高校に通ってるんだよね?」
香織「はい!」
保志「そこって、超進学校でしょ?ほんとに凄いよ!」
香織「いえいえ。私は下の方なので…。」
保志「香織ちゃんがそんなわけ無いよ。まだ吹奏楽も続けてるの?」
香織「はい!」
保志「また演奏聴かせてね!」
香織「…また?」
保志「…あっ、石田くんが、香織ちゃんの動画見せてくれたんだよ。」
香織「そうなんですか!?お恥ずかしい…。」
保志「めちゃくちゃ感動した!」
香織「嬉しいです!では、機会があれば…。」
保志「…ここだよ!石田くん呼んでくるね。」
香織「ありがとうございます!」
彰「香織、ありがとね。…なにか怒ってる?」
香織「…保志さんに私の演奏の動画見せたって!」
彰「良いじゃん!上手なんだから。」
香織「最悪!許さない!!」
彰「えー、そんなに怒らないでよ。」
香織「あっ、もうこんな時間!?行かなきゃ!」
彰「気を付けて行くんだよ!」
香織「はーい!…お父さんもお仕事頑張って!」
…
彰「怒らせちゃったな…。」
保志「でも、それでも『頑張って』って言ってくれるの優しいね。」
彰「そう。優しい子だからね。」
保志「石田くんの惚気、久しぶりに聞いたな…。香織ちゃんに言われたからには頑張らないとね!」
彰「別に惚気けちゃいないけど…。そろそろ他の人も来る頃じゃない?」
保志「そうだね。座っとこうか。」
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作者名:つっきー | 作成日時:2023年12月29日 20時