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# 34 ページ34
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ひま「えっ…」
「だから、俺が好きなのはひまだよ」
ひま「……っえ」
振られる覚悟で言った。
このまま気持ちを伝えずにいたら、きっといつか後悔する。
振られたっていい。
振られても君のそばにいたい。
振られても諦めない。
そう決めたから。
「はやく、返事は？」
ひま「その、えっと…あ、」
動揺している姿も愛おしい。
けどきみの顔が赤くなっているのは気のせいかな？
期待、してみてもいいのかな。
ひま「あたしも、好きです」
「え、」
ひま「え？」
期待はしてた。
けど、その返事に驚いた。
「俺の彼女になってくれる？」
ひま「っ…はい！」
満面の笑みでそう返してくれたひま。
嬉しくて、恥ずかしくて、俺は自分の顔を手で覆った。
ひま「あ、照れてんの〜？」
「うるさい、」
ひま「きゃっかわいい！京ちゃんったら〜」
あんまりにも調子に乗るから、
俺は彼女の腕を引っ張って口付けをした。
ひま「っ…」
「調子のるから、お仕置き」
ひま「……す、すみませんでした」
「ねぇ、ひま」
ひま「なーに？」
「空見てみ」
ひま「ん？」
「今日も月が綺麗だよ」
ひま「え、ほんとだ〜！！」
彼女の手をぎゅっと離さないように握って、俺はそう言った。
君はその言葉の意味を知らなかったらしいけどね。
END
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作者名：東雲 | 作成日時：2021年7月25日 17時
