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君のことを思うと、胸が熱くなって、その温もりが全身に広がるんだ。
こんな感情生まれて初めてで、
こんなにも誰かを守りたいと思った。
きっとこの先、君以上に守りたいと思う人に出会えないだろう。
「あのさ…」
そう言いかけた時、ひまの電話が鳴った。
ひま「あ、ちょっと待って」
そういって相変わらず誰から電話きたかも見ずに電話を取るひま。
ひま「はい、もしもし？」
そうひまが言って数秒後、ひまは手に持っていたクリームパンを落とした。
ひま「今更……なに？」
また泣き出してしまいそうな声で、うるうると目を潤ませていく。
君はわかりやすすぎるんだ。
ひま「もう、会わないっ」
ひまの顔は苦しそうで、辛そうな顔をしていた。
会わないと言ったひまに俺はほっとした、だけど
ひま「……わかった、これが最後だよ」
その一言を聞いた瞬間、俺は焦った。
これが最後と言っても結局また何回も会って、また離れられなくなってしまうんじゃないかって、
不安にもなった。
ひまがまた苦しい顔をすると、あの辛そうな顔をまた見ることになると思うと、
もう嫌なんだよ。
ひまが傷つくのが、苦しむのが、泣くのが…
ひま「ごめん、京介。これが最後だから、会ってくる」
そうやって弱く笑うひまを見るのも、もう嫌なんだ。
君が笑う理由は俺であって欲しい。
君が泣くのは嬉し涙であって欲しい。
君の頭の中は俺だけのことを考えていて欲しい。
俺はひまの腕を掴んだ。
そして、そのまま後ろからひまを抱きしめた。
「……行くな」
ひま「きょうす、け…？」
「行かないで。」
俺はひまを抱きしめる力を強くした。
「俺だけを、見てよ。」
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作者名：東雲 | 作成日時：2021年7月25日 17時
