# 18 ページ18
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「俺には無理なのかもな」
大夢「なにが？」
「ひまを振り向かせること。」
お酒を左手に持って、酔った勢いでそう言ってしまった。
大夢「そんな弱音吐くなって！」
もちろん、ひまの幸せを第一に願ってる。
だけどひまの隣に居たいという気持ちがある。
柾哉さんじゃなくて、俺が、
ひまを笑わせたいんだよ。
「そりゃ、幸せになって欲しいよ。けどさぁ…」
大夢「うんわかった、わかったから飲め！(笑)」
「今日はとことん飲んでやる」
大夢「その調子で行こう！」
次の日、二日酔いでとても目覚めの悪い朝を迎えた。
ずっとひまのことを話していた記憶しか残っていなかった。
「はよございます…」
まだ頭痛が治らなくて、頭を抱えていると
ひま「どしたの？二日酔い？(笑)」
頭痛薬を俺のデスクに置くひま。
そしてそう笑顔で言った。
「まぁ、うん…」
ひま「京介が二日酔いなんて珍しいね、なんかあったの？」
ひまのこと、なんて言えるはずもなくて
「べつに飲みたかったから飲んだだけだよ」
そう素っ気なく答えた。
ひま「そっか、あのさお願いがあるんだけど」
「ん？」
ひま「今日早く終わるでしょ？」
「うん」
ひま「買い物に付き合って欲しいの」
「いいけど、どうして？」
ひま「柾哉になにかプレゼント渡したくて…」
「…へぇ」
柾哉という単語が出てきただけで少しムスッとしてしまった。
「記念日とかなんかあるの？」
ひま「特に何も無いんだけどさ、ただいつもの感謝？って言うか気持ちを伝えたくて(笑)」
いいなぁ、と心の中で呟いた。
ひまに何も無い日にプレゼントを貰って、柾哉さんはどんだけ得をしているんだろうか。
「そっか、でもなんで俺なの？」
ひま「頼りになるから？(笑)」
そんな上目遣いで首を傾げて言われたら、断れないに決まってる。
ひまは俺の感情のコントロールを絶対に理解している。
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作者名：東雲 | 作成日時：2021年7月25日 17時
