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だから事件が起こった時不思議の国の大空は穴に落ちたのだ。双子がいた世界の雲を失わないために、大空が呼んだのだ。
超直感が雲の命の消失の危機を察知して。無意識の叫びが雲を助けるための手を伸ばした。
雲が呼ばれなかったのは、閉じ込めておきたい雲を大空が外に出したがるはずがないからだ。
大空が大空のために作った世界。強く強く雲に縋り付く大空が作り上げた、雲を閉じ込めるための世界。
それは初めの初め。一番初めの大空の歪んだ執着。
『ここは、なあ、アラウディ。やっと分かった。ここはきっと鳥籠なんだ。お前を閉じ込めるための鳥籠。俺が作った、鳥籠だったんだ』
眠る雲の髪を撫でて、大空は泣き出しそうな顔で笑う。だがその目には雲へ向ける愛しさがあった。
『すまない。俺はただ一人、俺の側に残ってくれたお前を手放したくない。恐らくその気持ちにお前を巻き込んだんだ』
絶望した。大事なものが悉く奪われていったことに。怖かった。信じてたものが壊れそうになったことに。
だから執着した。残されたたった一人に。
『すまない。すまない、アラウディ』
それでも、俺は。雲の胸に顔をうずめて。涙を一筋流して。そうしてそのまま大空も眠りにつく。
それがこの世界の存在意義。
――…鳥籠の中、自由を好む鳥は閉じ込められていたのだ。
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かぼちゃポンタ(プロフ) - 興味深く面白かったです、ありがとうございます (2016年8月26日 0時) (
レス) id: b325383cfb (このIDを非表示/違反報告)
夏乃(プロフ) - 怜弥さん» それなら良かったwww (2016年7月20日 7時) (レス) id: 6eb81fc6aa (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - 夏乃さん» ガチで驚いた。 (2016年7月20日 7時) (レス) id: b52ead1178 (このIDを非表示/違反報告)
夏乃(プロフ) - 怜弥さん» おおい、まじか。直すわ。あ、てかどうだった？ジョットとアラウディ。 (2016年7月20日 6時) (レス) id: 6eb81fc6aa (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - 夏乃さん» たから安心になってるよ。 (2016年7月20日 6時) (レス) id: b52ead1178 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏乃 | 作成日時：2016年7月19日 13時
