【REBORN!】不思議の国シリーズ (ページ16)

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『死ねよ！！！』

そんな声が辺りに響くと、同時にバンッという銃声が聞こえた。雲雀が目を見開いて綱吉の方に目を向けると綱吉は頭から血を流して倒れていた。

それを見た雲雀は激しい怒りを顕にした。部下達はそれに少し怯むが、攻撃を仕掛ける。

「…ろ…す…殺す…殺す！！！」

雲雀は何処から出したか、大鎌を振るった。肉を切る音が絶え間なく聞こえる。一分もすれば、雲雀の周りを囲っていた奴らは地面に沈んだ。

「死神…？」

「いや…死刑…執行人…？」

大鎌を振るうその姿に、元仲間達…獄寺や山本が呟いた。

死を与える死神。死を処す死刑執行人。どちらとも言えるだろう。唖然としてみていた二人だが、目の前に、大鎌が振りかぶり、終わりを悟った。

この日、死を処す執行人が生まれた。そう呼ばれるだろう彼は、一人の男のもとに向かう。

男は銃の視点を咄嗟にずらしたのか、まだ息があった。

「ひ、ば…り…さん…？」

「綱吉、皆、皆殺したよ」

悲しそうな笑みを零す雲雀に綱吉は思った。

『この人にこんな顔をさせる奴らは、全て殺そう。全てを、壊そう』

「ねえ…ひばり…さん…もう、終わりに…しましょ…？」

俺達だけの世界に、一緒に、行きましょう？

狂ったようにそう言った綱吉に、雲雀は仕方ない、というように頷いた。

大空は雲に執着し、雲は大空を許容する。

――…そうして二人は、不思議の国の住民になったのだ。