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｢最近、怪盗の行方を調査してるんです。｣
｢.....かいとう？｣
｢大泥棒のとこですよ。しかも盗むものはどれも高値で取引きされる宝石や絵画ばかり。｣
ほんとタチが悪いんです、というトントンは度重なる怪盗の犯行を思い出し、その悔しさを赤い瞳に孕/んで遠くを眺めていた。名も知らない怪盗の存在を、Aは知っているはずがない。
自分の知らないところで物語が進んでいくことにAは何故か自分が置いていかれるような気がした。それに対して伸び伸びと楽しそうに、時折悔しそうに自分の職業に誇りをもって話してくれるトントンにAはあの日以降、閉ざしていたあの気持ちを再び呼び起こす事になる。
＿＿＿また外の景色を見たい、と。
思い出すのはあの夜景。綺麗な綺麗な、月が主役に変わる世界。
｢いつか、貴方が立派に活躍する姿を見たいわ。｣
この男なら私を連れて行ってくれる、そう彼女は思った、
【私と契約を結びましょうか。】
この言葉を思い出しながら。
｢.....！｣
Aの言葉にトントンは大きく目を見開いた。彼女の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかったらしい。トントンが噂に聞いていたAは誰もを魅了する容姿の持ち主で許多の人に婚約を申し込まれては無惨に終わるような話ばかり。
地位や権力もある人達がAに振られて庶民であるトントンにやってきたこの役回り。どうせ自分も無理だろうと諦めていただ折角なら一度でも顔を拝見しようと臨んだこの面会で、まさか自分がAと良好な関係になれるとは思いもしなかっただろう。
｢(今まで自分らなにしてん、めっちゃええ人やん。)｣
トントンは思いもしなかった展開に思わず口走ってしまう。
｢＿＿1年後、貴方が成人を迎えたそのとき、俺の妻になれば見れますよ。｣
この男、なんとも大胆である。
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因幡 - 続き楽しみにしてました… (2020年4月24日 13時) (
レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
えりか(プロフ) - こんばんは、初めてコメントさせていただきます。設定やストーリーがとても面白いです！続きがどうなるのかとても気になるのですが、もう物語を更新する予定は無いのでしょうか？ (2020年2月29日 2時) (レス) id: bcece27663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっくん x他1人 | 作成日時：2019年10月13日 21時
