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もう一度あの景色を見たい、と太陽が登る世界しか知らなかった聖女がもう一つの世界に興味を示してしまった。
何としてでも綺麗に夜を照らすあの景色が見たくて彼女は何度も男に乞いていた。何度も何度も、必死に。
＿＿男はそんな彼女の姿をみて怪しく笑っていた。
｢それでは私と契約を結びましょうか。｣
この男、手に入れたいと思ったものは何がなんでも手に入れようとする、強欲な男である。
｢10年後、もしまだ夜の世界に興味を示しているのでしたら、私の元で死ぬまでお供してもらいます。｣
颯爽と風を切る男の目は、声は、真剣そのものでその表情に彼女は自身の心臓が速く鳴っていることに気づいた。
速くなった鼓動は彼女を姫抱きしている男にも伝わっている。Aは顔を赤面にさせると男の胸元に顔を埋めた。
｢いい返事をお待ちしていますよ、Aお嬢様。｣
気づけばAは見慣れた部屋でひっそりと眠りについていた。翌日、屋敷内にいたもの達に心配されたのは言うまでもない。
＿＿＿＿
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そんな変な体験をしたもう9年前の誕生日。少なくともその出来事のせいで日常生活に支障が出てしまったのは紛れもない事実。いくら親に頼んでも外にでることは出来ないいまま彼女は年齢だけが過ぎていく。
それでも当時の記憶は色褪せないまま根強くAの脳に絡みついてくる、あんなことを忘れることなんて彼女には出来なかった。
名も知らない男を交わした契約。所詮は子供の頃の記憶に過ぎないが、あの時の男がまた自分の前に現れるのではないか、とAは密かに期待していた。私だけ、私だけの
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因幡 - 続き楽しみにしてました… (2020年4月24日 13時) (
レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
えりか(プロフ) - こんばんは、初めてコメントさせていただきます。設定やストーリーがとても面白いです！続きがどうなるのかとても気になるのですが、もう物語を更新する予定は無いのでしょうか？ (2020年2月29日 2時) (レス) id: bcece27663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きっくん x他1人 | 作成日時：2019年10月13日 21時
