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ーangle:翔
2月14日以降、その子とはなかなか会うタイミングがなかった。
通っている小学校が違ったから、今までは遊んだ日に次いつ会うか決めていたけど、あのとき俺が帰っちゃったから…。
家に行くというのも１つの手だったが、何も言わずにいきなり行ったら、向こうの家族に迷惑がかかる。
そう思った俺は、その子に謝れずにいた。
3月14日、毎年お返しを渡していたから、それを口実に家に行った。
出てきたのはお母さんだった。
「あの子まだ帰ってきてなくて…。帰ったら翔くん来たって言っておくわね」
「お願いします」
でも、連絡はなかった。
とうとう俺はホワイトデーのクッキーを渡せなかった。
このまま仲直りできなかったらどうしよう…。
離れるのは嫌だ。
でも本当に嫌なのは…、仲直りできないことだ。
だから、3月20日、その子が引っ越す日、家に行った。
その子は俺に気づくと、こちらに歩いてきた。
目を伏せたまま。
「翔…」
「バレンタインデー、ありがとう。あのときは…ごめん」
「ううん、もう気にしてないよ。クッキー、ありがとう」
「それと…」
「…え？」
「A、これあげる」
「えっ…、ありがとう。すごい嬉しい！」
「遠くに行っても、僕のこと覚えていて」
そう言ってその子の左手首に、赤色の細いブレスレットをつけた。
俺らが一緒にいたっていうのを何か形に残したくて、俺はこのブレスレットに辿り着いた。
俺は左手を上げてこう言った。
「友だちの証！」
その子は嬉しそうに俺の真似をして、
「友だちの証！」
と返してくれた。
綺麗に晴れた空に、２つの赤いブレスレットが映えていた。
「翔！ またね！」
その子は車から俺に手を振ってくれた。
「またね！！」
俺も、車が見えなくなるまで笑顔で手を振り続けた。
…言えなかった。
"友だちの証"
自分でも思う、本当に言いたいこと言わずに、何言ってんだろってー。
悲しくて悔しくて情けなくて、俺はその場に立ち尽くしたまま泣いた。
大粒の涙が溢れてきて、声を押し殺すことも諦めて、大泣きした。
"好きだ"
そのたった3文字が言えなかったー。
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なつらい(プロフ) - 3333995さん» ご指摘ありがとうございますm(__)m色々やってみたので多分大丈夫になったと思います！ダメだったら…ごめんなさい。 (2019年1月20日 16時) (
レス) id: 89c125781f (このIDを非表示/違反報告)
3333995 - 名前が変換できてないんですが (2019年1月13日 18時) (レス) id: 6b690ae98e (このIDを非表示/違反報告)
なつらい(プロフ) - 嵐loveさん» ありがとうございます！！！！！涙 そう言っていただけて、嬉しい限りです！ これからもよろしくお願いします！(仲間としても) (2018年7月15日 22時) (レス) id: bf8ca36aaa (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 初めまして、嵐loveと申します。先日から読ませて頂いております。とても面白く、続きが気になります！更新、体に気をつけながら頑張って下さい！ちなみに、私も仲間ですよ！ (2018年7月15日 21時) (レス) id: d0f7a3074d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつらい | 作成日時：2017年9月13日 17時
