二十四片(リング編開始) ページ26
指輪。
例えば婚約指輪。
未来を誓う男女が相手を離さないようにする為の枷であり証。不必要。
例えばファッション。
いわゆるアクセサリーの一つであり普通に生活しているだけなら要らないもの。これも不必要。
そんな指輪を何故僕が持っているのか。
答えは簡単で届いたからだ。
朝学校に着いたら応接室の机の上においてあった。
昨日帰ったときには無かったから誰かが残したのだろう。
もしくは落し物とか。
生徒の物だったら違反だから咬み殺さないと。
鈴が異様に興味を示している。
光物が好きなのだろうか？そんなことは無かったはずなんだけど...と思いながら書類に目を通していると。
廊下から、靴の音がする。
学生なら音のするような靴は履かない。
不法侵入者？真っ直ぐこっちに向かってきている。
「お前が雲雀恭弥だな」
応接室の扉が開かれると、そこには金髪の男が一人。
「...誰？」
「オレはツナの兄貴分でリボーンの知人だ。雲の刻印のついた指輪の話がしたい」
ツナっていうのは沢田綱吉の事だろう。
雲の刻印の指輪、あれか。
「ふーん、赤ん坊の...じゃあ強いんだ。僕は指輪の話なんてどーでもいいよ。あなたを咬み殺せれば」
「なるほど問題児だな。いいだろう、その方が話が早い」
そう言って相手が構えたのは鞭。
軟弱だから僕は絶対選ばないけど、使い慣れないと効率のいい攻撃ができない武器。
つまり相手は相当場数を踏んでる。
へえ、結構面白そうだ。
「屋上ね」
「へ？」
呆気にとられた顔でだらしない声を上げる。
「ここでやると思ってたの？部屋が壊れたらどうするつもり？」
鞭なんて武器、振り回すたびに物に当たって壁に傷がつく。
「お、おう。そ、そうだな」
驚いたのかな。明らかにさっきとは違い、挙動不審になっている。
一瞬、あの小動物が重なって見えた。
鈴が弄っていた指輪をポケットに入れ、鈴に話しかける。
「ここで待ってて」
「その兎連れてってもいいぜ？」
「なにいってるの？貴方はすぐに咬み殺すから。鈴を連れていくほど大事じゃない」
「心配しなくていいぜ、俺の部下が面倒を見る。それに、決着がつくまで時間がかかるしな」
相手も挑発したつもりか異様に笑顔で答える。
ムカつく。
だけど赤ん坊から僕の事を聞いていてもさっきの言葉が出るなら自信があるのだ。
「鈴、行くよ」
鈴の体重が僕の肩に乗る。この金髪の部下に鈴は預けたくない。
「先に行ってるから」
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雪兎(月兎)(プロフ) - ユズナ様、ご指摘有難うございます。修正いたしました。 (2015年10月1日 20時) (
レス) id: 50f4ecb5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ(プロフ) - 三十三片、うつ伏せの状態をうつ伏せにするっていう謎の描写が… (2015年10月1日 20時) (レス) id: 3fdd76a3cc (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(月兎)(プロフ) - 1807(銀)様、コメントありがとうございます。そろそろ二期に･･･ (2015年2月2日 0時) (レス) id: 50f4ecb5a3 (このIDを非表示/違反報告)
1807 - 銀の名を変えました〜鈴ちゃん、強いなぁ・・更新楽しみにしています (2015年2月2日 0時) (レス) id: 917ddba170 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(月兎)(プロフ) - 銀様、コメントありがとうございます。理由があって人間のままです。マシマロ類の柔らかさが好きです、個人的に。 (2015年1月18日 11時) (レス) id: 50f4ecb5a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪兎(月兎) | 作成日時：2014年9月15日 14時
