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***
侑李「どこ行ったんだよ…!」
.
景色の中に溶け込むAを探すが、
見当たらない。
心当たりは当然ながら知らないし、
僕はAのことを知らなさ過ぎる。
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雨が降ってるせいで視界は悪い。
おそらく、Aは傘を持ってないはずだ…
……胸騒ぎがする。
.
侑李「…っ。」
.
不自然に握る両手が僅かに汗ばんでいる。
早く、早く見つけないと…
…と、その時だった。
.
侑李「え……」
.
一瞬見えた光景に、頭が真っ白になる…
そんな感じがした。
.
家から少し離れた場所にある
大学病院の前。
Aが紺のスーツを着こなした男性と
密接している姿が見えた。
.
侑李「……っ。」
.
沸き上がる感情は、“怒り”だった。
傘もささず、こんなところで何やってんの…?
.
一歩一歩近づく。
雨の中、聞こえてきたのは男性の声。
霧雨の中、見えてきたのは、
Aが男性を睨み付けてる姿…
.
“母さんが倒れたんだってな”
“どうせお前は追い出されたんだろう”
“お互い、嫌われ者同士の疫病神…”
“何があったかは知らないが、俺とお前は似てるよ”
.
男性が一方的に喋っていた。
Aは反論することなく、
ただ男性を睨み上げているだけ。
それは、似ても似つかない…
初めて会った時の光景とは、全然違うものだった。
.
侑李「……ねぇ。」
.
小さな声。
振り向いたAは、僅かに驚く。
そして、男性の顔を見た僕も、驚いた。
なぜなら、Aと一緒にいたのは
僕の知っている人……
.
侑李「水城のおじさん…?」
***
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ただのおたく(プロフ) - めちゃくちゃ感動して、最後の方号泣でした...。知念さんの愛し方というか、好きの伝え方とか、不器用で...でも誰にも負けないぐらいの優しさが込められてて切なすぎました。こんな素敵な作品に出会えて良かったです。私にとってとても大切な作品になりました。 (5月22日 23時) (レス) @page50 id: 78e45d5fd1 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - kaka4570aさん» このお話の知念さん、本当に一途でしたもんね。まりもも書いていて切ないと思ってしまいました 笑 そう言ってくださり、とても嬉しいです。新婚生活、想像しただけでにやけてしまいます 笑 応援ありがとうございます(*^^*) (2019年8月12日 18時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
kaka4570a(プロフ) - 知念さんの一途さに知らぬ間に久し振りに占ツクを読んでて泣きました、思ってる事を中々言えない知念さんへ切なさ感じたりドレス姿を一番に見せた主人公ちゃんにも感動しました、新婚生活など見てみたいなぁなんて思ってしまいました(汗)これからも応援してます! (2019年8月8日 1時) (レス) id: 372fe47b6f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 知念菜々さん» ありがとうございます!このお話の知念くん、めっちゃ一途でしたもんね。知念くんver.ですか……今のところ予定はありませんが、検討しておきます! (2019年7月8日 23時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 侑涼‐あゆり-さん» ありがとうございます! 前作も今回も読んでくださりありがとうございます(*^▽^*)結婚式のシーンはまりもの理想なので、喜んでもらえて嬉しいです 笑 学生生活頑張ってきます! (2019年7月8日 23時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2019年6月18日 21時