独占欲 (ページ3)

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「ヴァンパイア…」

「…うん、ごめん、引いたよね…」

「いや、別に…」

「おかしいよね、つい最近ヴァンパイアハンターの役とかやってたくせに、ほんとは自分がヴァンパイアなんてさ」

「あー…」

たしかに、最近、一人で映画でとったな

ヴァンパイアハンター役で

映画では、ヴァンパイア倒しまくってたのに、ほんとは、そのハンター役がヴァンパイア…

「でも、今まではどうしとったん？」

「え？」

「ヴァンパイアなら、血とか必要じゃねーの？」

俺の知ってるヴァンパイアなら、血を吸わないと死ぬはずだ

それとも、本物のヴァンパイアってのは、プリンとかアイスで大丈夫なんかな？

「あー…、ボイメン入る前はお母さんのとか吸ってたよ」

「ボイメン入ってからは？」

「んー、基本我慢してて、たまーに親の血送ってもらってた」

郵送かい←

でも、我慢って…

「最近は、血送ってもらってなかったのか？」

「あ、ツアーで長野帰ったときに、いっぱい飲んだから大丈夫だと思って…」

「全ツ以来飲んでねぇのか！？」

アホかよ

全ツの長野って、そこそこ前じゃなかったか？

「ごめんね、どうしても足りなくて、いきなら飲んじゃって…」

「お、おぅ…」

「怖いとか、俺のこと気持ち悪いって思ったら殴っていいからね？てか、もう思ってるよね…」

なにこの、ネガティブ思考

気持ち悪い…

怖い…

そんなこと、思うわけねぇだろ

「別に、気持ち悪くない、怖くもねぇ」

「…ほんとに？」

「当たり前。俺、グランスピアーやぞ？ヴァンパイアより怖くて気持ち悪い敵と戦ってきたの！」

どうせフィクションの話やけど！！

ヴァンパイアより、ドベドベとかの方がキモいだろ！！

「グランスピアー…」

「ん？」

こいつ、まさか…

「つーじーって、ほんとにグランスピアーだったの？！すごい！ほんとにいたんだ…グランスピアー！！」

…アホだ

「いや、あれは」

「グランスピアー！実話だったんだね！まーかんして！あ、でもホコノコないから無理か…」

だめだ、訂正するタイミング失ったて…

いかん、これはいかん

「あ、あのね？勇翔サン、グランスピアーはフィクションなんやけど…」

「えー…」

なんでショックうけとんの！？

「と、とりあえず！俺はお前を、変には思わんから！」

これだけは、伝わってほしい