トリップできたので未来を変えます。4【ONE PIECE】 (ページ28)

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ちょっと前に話したが……「乗組員引き抜き事件」があったこの船は、ゼフさんとサンジ君以外の乗組員がいない
加え出航中の船には、客も私たち以外いるわけもなくて

「サクラと兄さんはサンジ君の鼻血止まるまで見ててあげて。私はゼフさんのとこ行ってくるから」

サクラ「Aが残った方が……」

「……いや、思い出し鼻血の恐れが…」

そう言うとあぁ…と納得してくれたサクラ
私だって本当は残りたいけどそういう訳だ

のびてるサンジ君を2人に見張らせるのだって本当は怖い、いろんな意味で

カナリヤ『いっつつ……何も殴らなくても』

「身から出た錆」

サクラ「因果応報」

カナリヤ『ぐぅっ……そういう心無い2人の言葉に兄が傷ついているということを君たちにも知ってもら』

「じゃあ掃除道具とか借りてくるから、大人しく待っててよ」

兄の阿呆な発言を無視して私は厨房へと向かって歩き出す

鼻血、掃除するついでに
こないだの代金無料にしてもらったお礼でデッキもピカピカにしたいなー…

そんなことを考えながら、頭の片隅では掃除の計画も同時にたてる

「……同時に考えるからドジるのかな」

1つ原因がわかった気がした

そうそう、後からサクラに聞いた話
私が厨房へと歩き出した後、こんな会話があったらしい

カナリヤ『人の話も聞かないー！まったく……誰に似たんだ』

サクラ「…ブーメラン」

これほど綺麗なブーメランは初めてだ、とサクラは思った

そしてその横、床で鼻血をダクダクと流すサンジが気づいて起き上がろうとして…

サンジ「……あれ、Aさ、グハッ」

また倒れる

こいつ失血多量で死ぬんじゃないかと少し焦るサクラをよそに、カナリヤは興味深そうにサンジを眺めた

カナリヤ『これが思い出し鼻血か…成る程。Aがいなくてもなったね』

サクラ「………う、うん(はやく帰ってきてA)」

混沌とした空間にサクラを放置しない、そう思わさせられる話だった